キーパーソンが語る

IoT/M2Mカンファレンス2014 講演抄録

デバイスからクラウドまでカバーする一貫したソリューションを提供――IoT市場開拓に意欲見せるウインドリバー

構成◎大谷聖治(フリーライター) 2014.10.14

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ウインドリバー
営業技術本部 第三営業技術部 部長
石川健氏

組込みOSのトップベンダーであるウインドリバーは、10月3日に開催されたIoT/M2Mカンファレンス2014で、IoT向けソリューションに関する今後の展開を明らかにした。講演した石川健氏は、IoT市場の現状と課題を整理したうえで、自社製品のIoT対応、さらにクラウド側にもアプローチする新たなソリューションについて解説した。

接続デバイス数・データ量の急増で見えてきた4つの課題

当社は米国カリフォルニア州で1981年に設立し、30年以上にわたって組込みOSを主体とした事業を展開してきました。その市場シェアは全世界で45%に達し、20億以上の機器に当社製品が搭載されています。

2009年からはインテル社のグループ企業として、上位のソリューション提供にも乗り出しました。その展開におけるフォーカス分野の1つがIoTです。

本日は、組込みOSのマーケットリーダーとして、デバイス側から上位のネットワーク、クラウドへと広がる当社のIoTへの取り組みと具体的なソリューションをご紹介します。

まずは、イタリア・ローマのバチカン市国にあるサン・ピエトロ広場を写した2枚の写真をご覧ください。2005年4月、逝去した教皇ヨハネ・パウロ2世のご遺体を見守る観衆と、2014年3月に就任した教皇フランシスコの初謁見に集まった観衆です。その場を撮影しようと掲げられたモバイル端末の数の違いが一見して分かります。


図表1 バチカン市国のサン・ピエトロ広場を写した2枚の写真 
バチカン市国のサン・ピエトロ広場を写した2枚の写真  バチカン市国のサン・ピエトロ広場を写した2枚の写真 


また、インテルの資料によれば、1990年にインターネットに接続された機器は約31万3000台でした。それが2000年には9300万台、2010年には50億台に増え、2020年には310億台に達すると見られています。

IDCのレポートでは、生成されるデータの量が2010年の総計2.8ZBから2020年には40ZBになると予測されています。

これらはまさに、IoTが始動し、今後大きな成長を遂げていくことを示しています。すでに計測機器や監視カメラ、医療機器などがありとあらゆるものがネットワーク対応になり、これによって新たな価値が創造されています。その市場は、産業機器、輸送関連、医療、エネルギー、監視、スマートビルディングなどの分野、さらにリテール/コンシューマ分野にも大きく広がっていくと思われます。

その一方で、IoT時代の課題も見えてきました。具体的には次の4点です。

1.増加するデータ量、データトラフィックへの対応
2.情報セキュリティの確保
3.新しいサービスの提供
4.導入コスト、運用コストの低減

これをネットワークトポロジーに当てはめ、機能要素別の課題をまとめると

●インターネット/クラウド側
・データ蓄積:柔軟性、拡張性、導入・運用コスト低減
・データ通信:高速化、新サービス、革新性

●LAN/エンドポイント側
・データ生成:堅牢性、外部からの攻撃への対応、拡張性、小型化・高速化、革新性
・ネット接続:つながりやすさ、容易な管理、外部からの攻撃への対応

というふうに整理できます。


図表2 ネットワークの機能要素別に見たIoT時代の課題
ネットワークの機能要素別に見たIoT時代の課題

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