導入事例

NTTと西武ライオンズがスマホ向けマルチビュー映像配信「2020年に向けた先行投資」

文◎太田智晴(編集部) 2014.09.08

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西武ライオンズとNTT、NTTぷらら、NTTブロードバンドプラットフォーム(NTTBP)は2014年9月8日、ライオンズの本拠地である西武ドームにおいて、スマートデバイス向け「マルチビュー映像配信サービス」のトライアルを行うと発表した。9月14日と9月15日の埼玉西武ライオンズ対東北楽天ゴールデンイーグルス戦でトライアルは実施する。


マルチビュー映像配信サービスのイメージ画面
マルチビュー映像配信サービスのイメージ画面。ブラウザベースのサービスなので、アプリのインストールなしに楽しめる


西武ライオンズとNTTグループは、2013年3月から西武ドームにて公衆無線LANサービス「Lions Wi-Fi」を提供しているが、今回のトライアルはこのLions Wi-Fiを活用して行うもの。Lions Wi-Fiでは現在、無料のインターネット接続のほか、「リアルタイム対戦データ」や「試合連動型ビンゴゲーム」などを楽しめるが、さらなる拡充に向けてトライアルを実施する。

マルチビュー映像配信サービスでは、一塁側カメラやバックネット裏 下段カメラなど6つのアングルから自由に選んだ映像を閲覧することが可能。ライオンズOBによる専用の実況解説も行われる。


マルチビュー映像配信サービスの6つのアングル
マルチビュー映像配信サービスの6つのアングル


通信を使った映像配信の課題は、大量のトラフィックをどうさばくかだが、「通常のWi-Fiよりも、高密度に設備を設置している」(NTT 新ビジネス推進室 サービス戦略担当 担当部長の福島博之氏)ことで、高品質・低遅延を実現するという。

西武ドーム内には約80個の無線LANアクセスポイントが設置。指向性の高いアンテナを用い、数百の座席を1つの区画にすることで、一度に多くのユーザーがアクセスしてもストレスのない通信ができるように工夫しているそうだ。


高密度にアクセスポイントを設置したLions Wi-Fi
高密度にアクセスポイントを設置したLions Wi-Fi


ライブ映像の遅延時間については、「数十秒のなるべく低いところを目指している」と同担当課長の金子憲史氏は説明した。観客がスタジアムで生のプレイを楽しんだ後、さらに自分の好きなアングルで観られるようにすることで、より豊かな体験を提供したいという。また、ライブ映像とは別に、打席毎の「リプレイ映像」も用意。見逃したシーンやもう一度観たいシーンも楽しめる。西武ライオンズ等は今回のトライアルの結果を踏まえて、来期以降の正式サービス化を判断する。

なお、今回のトライアルのための費用はNTTグループ側が負担する。最近スタジアムではスマートデバイスや無線LAN等を活用したサービスの導入が増えているが、東京オリンピックの2020年開催を控え、この動きはさらに加速するものと予想される。

福島氏は今回のトライアルの目的について、「2020年に向けた1つのステップ。単なるインフラではない、ICTサービスを提供していくための先行投資と捉えている」と語っている。

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