企業ネットワーク最前線

“お客好みのUC”を短期に開発・提供――NECネッツエスアイが業務特化型で市場開拓

文◎坪田弘樹(編集部) 2014.03.12

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NECネッツエスアイがユニファイドコミュニケーション(UC)の新ビジネスを始めた。通話やチャット、ビデオ等を組み合わせて独自アプリを開発できるプラットフォーム製品「LookieTalkie」を採用。顧客の要望に応じたUCを提供する。


「韓国は、固定も無線もブロードバンドがかなり進んでいる国です。そのインフラ上で何が使われるのか、以前から注目して商材を探し、掘り起こしたものの1つがLookieTalkie(ルッキートーキー)です」。NECネッツエスアイ・ネットワークサービス事業本部キャリア販売推進本部長の中川貴之氏はそう話す。

LookieTalkieとは韓国イニシャル・ティー社(本社:ソウル市)が開発したもので、ユニファイドコミュニケーション(UC)アプリを開発するためのミドルウェア製品だ。音声/ビデオ通話やチャット、プレゼンス、通話録音、動画配信等の機能を組み合わせたアプリを作成できる。ユーザー管理やSIP接続用ゲートウェイ機能等も備えており、マルチOS 対応のライブラリ上で、スマートデバイスやPC用のUCアプリが容易に開発、カスタマイズできる(図表)。


図表 LookieTalkieによるアプリ開発のイメージ
LookieTalkieによるアプリ開発のイメージ


NECネッツエスアイは、これを業務特化型のUCアプリを提供するためのプラットフォームとして採用した。中川氏は「業種・業界特有のニーズや、お客様独自の要望に応じてコミュニケーションツールを迅速に開発できます」と話す。すでに自治体や建築業、ECサイトなどで、導入に向けたトライアルが進められている。

“法人向けLINE”で災害対策

某自治体の災害対策本部への導入に向けて開発を進めているのが「Finger Eye」だ。“管理機能付きのLINE”と呼べるもので、スマートフォンで、テキスト/音声/ビデオを使ったグループチャットが行える。災害発生現場に赴いたスタッフがその状況をカメラで写し、動画像を災害対策本部等に配信しながら音声やテキストで説明、指示を受けるといった用途を想定している。


「Finger Eye」の画面例 「Finger Eye」の画面例 「Finger Eye」の画面例
「Finger Eye」の画面例。音声/テキスト/ビデオを使ったグループチャットが行える。災害発生現場や作業現場の写真、動画等をリアルタイムに送り、報告・指示を行うツールとして利用できる


建設・工事現場などでの応用も可能だ。作業中に行われた指示や、現場写真の送信、報告等の履歴が残るため、業務報告としても使えると評価されている。また、山中で作業する工事業者からの要望で、発信者のGPS位置情報を自動取得してグーグルマップに表示する機能も付加した。

このように“お客様好みのUC”をすぐに作れることが強みになる。「1つ1つの機能に珍しいものはなく、同じような機能が使えるUC 製品も他にたくさんあります。しかし、細かな要望を満たすアプリをお客様ごとにすぐに作れるものは、他には見当たりません」と話すのは、ソリューションビジネス企画グループ・システム課長の河西竜二氏だ。

LookieTalkieには、スマホだけでなく、CCTVカメラ等と連携する機能も備わっており、定点カメラの映像をスマートフォン画面で確認する機能も追加できる。利用例として、韓国では、鉄道会社が無人駅の監視に、警備会社がビル監視に用いている。国内の自治体でも、河川水位の監視に利用することを検討しており、アイデア次第で用途はどこまでも広がりそうだ。

一方、利用シーンを限定したアプリもある。IPトランシーバ「AirPTT」だ。トランシーバをスマートフォンで再現したもので、画面上のボタンを押した発言者の声を他のメンバーにVoIPで配信する。アナログトランシーバのような距離制限がなく、盗聴の危険もないのが利点だ。


IPトランシーバアプリ「AirPTT」
IPトランシーバアプリ「AirPTT」。スマートフォンでトランシーバが使えるほか、グループチャット機能も備える。アナログトランシーバとの接続も可能


臨時のイベント等で安くトランシーバを使いたいというニーズに応えられる。また、アナログトランシーバとの接続も可能(ゲートウェイ装置が必要)で、既存のスマートフォンにAirPPTを入れれば、トランシーバ端末を買うよりも低コストに増設できる。

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