東京電力柏崎発電所・緊急時対策の情報連絡ツール――事故経験を踏まえ5システムを独自開発

内外との連絡の迅速化③社外派遣者との情報共有ツールとは、関係自治体に発電所設備の情報説明を行うため社員が派遣されるが、これらの派遣者に緊急時対策所と同程度の情報共有を行うために配布するタブレットやスマートフォンに、①チャットや②DECなどの情報を直接、メールで送付できるようにするもの。発電所内のチャットシステム担当者は、定期的に最新のチャットシステムデータを、自治体派遣者にメールで送信する仕組みだ。

④聖徳太子システムとは、発電所の1号機から7号機までの号機班長と、当直長の会話内容を本部長が確認できるシステムのこと。本部長席に7台の電話機を置き、すべてスピーカーモードにすれば、それぞれの号機ごとの会話内容をすべて聞くことができる。本部長はそれらの会話を聞くことで、DECのデータを先読みすることができるという。

④聖徳太子システムの端末

⑤手書きパッドは、当直長からの設備状況の報告内容を、号機班長が手書きパッドでメモをとり、本部情報共有の速報性の向上を図るものだ。

それぞれの手書きパッドのメモ内容は本部長にタイムリーに提供される。本部長はそれを直接確認することで設備状況を把握するとともに、対応の先読みを行うことができるという。

⑤手書きパッドの画面

東京電力では、「福島の事故を私たちは痛烈に反省している。二度と事故を起こさない決意であらゆる側面から取り組んでいるが、緊急時対策所の新たな情報共有ツールのその一環であり、重視している。さらな運用も含めて、改善していきたい」という。

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