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モバイル決済サービス最新動向(前編)

モバイル決済は“クレジット後進国”日本を変えるか?

文◎村上麻里子(編集部) 2014.06.09

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スマートデバイスを決済端末として活用するモバイル決済サービスが注目を集めている。従来のクレジットカード決済と比べてハードルが低く、個人商店をはじめ中小企業での導入が進むと期待されるモバイル決済の最新動向を追った。

モバイル決済の登場で中小事業所に広がるクレジット決済

しかしクレジットカード決済“後進国”の日本でも、モバイル決済サービスの登場により、いよいよ中小事業者が導入しやすい環境が急速に整いつつある。

スマートデバイスが安価に入手しやすくなっていることに加えて、モバイル決済サービスは店舗側の初期費用や月額基本料がほぼ無料。決済手数料もペイパルヒアは当初5%に設定していたが、各社が4%、3.25%と競い合うようにして下げた結果、現在は3.24~3.25%で落ち着いており、平均4~6%のCAT端末よりもより安くなっている。加盟申込も大半のサービスがWebで受け付けており、審査期間も即日から数日程度と短い。

また、従来のクレジットカード決済は、売上から入金までに1カ月かかるのは当たり前で、現金での仕入れが発生する飲食店などの場合、資金繰りの問題につながることにもなる。その点、モバイル決済サービスはキャッシュサイクルが短く、翌営業日~1 週間以内に入金される。

スマートデバイスによる決済は、CAT端末と比べて簡単な操作性も特長だ。設定作業は、「App Store」や「Google Play」から専用アプリをダウンロードし、ドングル型のカードリーダーを端末のイヤホンジャックに差し込むだけ。決済金額を入力し、クレジットカードをリーダーで読み取った後、画面上で顧客が指でサインすると、指定されたメールアドレスにレシートが送信されて完了する。

CAT端末を導入している店舗の中には通信手段に電話回線を使っているところもあり、手続きに時間がかかることがネックとされる。これに対し、モバイル決済サービスは画面上のタッチ操作もスムーズで、スピーディに処理を行える。

このようにモバイル決済サービスは、従来にはない簡便さや柔軟性から、出張/宅配サービス、スポーツやコンサートのイベント会場における屋外での物販など、これまでクレジットカード決済に対応できなかった新たな領域で導入され始めている。

専用カードリーダーをスマートデバイスに装着して利用するサービスをここでは「ドングル型」と呼ぶことにするが、その他にも従来型のカードリーダーやプリンターをスマートデバイスに接続する「中間型」、従来型とドングル型の両方を提供する「併存型」のサービスなど、モバイル決済サービスそのものも多様化している。

後編では、ドングル型からコイニー、スクエア、ペイパルヒア、中間型としてリンク・プロセシングの「Anywhere」、併存型としてNTT西日本の「フレッツ・スマートペイ」と5つのサービスについて、その取り組みや特長を紹介する。

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