リモートアクセスに仮想デスクトップ… 震災で注目の「テレワーク環境」はどう作る?

東日本大震災を受けて、企業はBCP(事業継続計画)の根本からの見直しを迫られているが、そこで脚光を浴びているのがテレワークである。災害時や輪番操業時にも自宅などで業務を継続できるテレワーク環境は、どのように構築すればいいのだろうか。

クラウド型仮想デスクトップにも注目

ネットワーク越しに社内PCを利用するマジックコネクトのようなリモートアクセスソリューションだけでなく、クラウド型仮想デスクトップサービス(DaaS)への関心も高まっている。「Bizデスクトップ Pro」を提供するNTTコミュニケーションズの場合、「震災前後で引き合いは5倍に伸びている」(ビジネスネットワークサービス事業部販売推進部の田村昌之氏)という。

Bizデスクトップ Proは、データセンター内の仮想PCのデスクトップ環境をVPNやインターネット経由で利用できるサービスだ。演算処理やデータの保存などはすべてクラウド側で行われ、手元の操作PCには画面のみが転送される。(下写真)。従来のシンクライアントではサーバー設備の導入と端末の入れ替えが必要だったが、クラウド型のBizデスクトップ Proは既存PCと月額料金で利用できるため導入しやすい。

Bizデスクトップ Bizデスクトップ
NTTコミュニケーションズの「Bizデスクトップ Pro」。専用のUSBキーを差し込み、簡単な認証作業(ID/パスワードの入力)を行うだけで、普段使用しているPC画面上に仮想PCのデスクトップ画面(背景が黒のウインドウ部分)が開く

田村氏によれば、これまでBizデスクトップ Proのセールストークのメインは、セキュリティの向上とPC管理の負荷軽減だったという。そのため、インターネット経由でSSL-VPNを使い、自宅などからBizデスクトップ Proを利用する機能はオプションとなっている。だが現在では、「とにかくモバイルシンクライアントの環境を作りたいというお客様が殺到している」とのことだ。

月刊テレコミュニケーション2011年5月号から再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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