ジュニパー、スロット当たり240Gbpsのコアルーター「T4000」を発表

ジュニパーネットワークスは2010年11月26日、通信事業者およびインターネットサービスプロバイダ(ISP)向けのコアルーター新製品「Juniper Networks T4000」を発表した。マルチメディアサービスやクラウドサービスの提供により急増する帯域要件に応じるために設計されたもので、“業界最大容量”という高いポート密度、パケット転送容量が特徴。そのほか、既存製品に比べて大幅な省電力化を図り、また、同社のコアルーティングプラットフォーム「Tシリーズ」の既存製品からの移行負荷を軽減する仕組みも取り入れている。同社・サービスプロバイダ マーケティング マネージャの佐宗大介氏は、「当社のコアルーターはハーフサイズでコンパクトなうえ、従来製品のT640、T1600からのアップロードが可能」と特徴を語った。

ジュニパーネットワークス・サービスプロバイダ マーケティング マネージャの佐宗大介氏

「T4000」は、「Juniper Networks T640」および「同 T1600」の後継製品に当たる。ハーフラックサイズの製品で、1シャーシ当たりのパケット転送容量は約4Tbps、1ラック当たりで8Tbpsとなる。1スロットあたり最大スループットは240Gbps。ハーフラックサイズの1システム当たりの容量として、10GbEポート×192、100GbEポート×16、40GbEポート×48を実現した。マルチシャーシにも対応しており、T4000のみの構成だけでなく、T1600との混在環境でもマルチシャーシを組むことができる。

ハーフラックサイズのシングルシャーシで4Tbpsのパケット転送容量を実現した

省電力性能については、「T1600も非常に優れていたが、T4000はそれをはるかに上回る」(佐宗氏)。1Gbps当たりの消費電力の比較では、T1600の9.2Wに対しT4000では2.7Wと3倍以上に改善。同氏によれば、新ASICの採用がこの省電力化に大きく寄与しているという。

T640/T1600のシャーシを利用し、電源モジュール、スイッチインターフェースボード、ファンを交換することでT4000へとアップグレードできる

最後に、T640およびT1600からのアップグレードに関しては、同じシャーシを利用したまま電源モジュールやスイッチインターフェースボード(SIB)、ファンといった“パーツ交換”を行うことにより、これらの既存製品をT4000へと入れ替えることができるようにした。電源モジュールを2つ備え、SIBについてもバックアップ用のボードが活用できるため、T640、T1600のユーザーは、「同じスペースで、一部のパーツを変えることで無停止でのアップグレードが可能」(佐宗氏)だ。

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