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AI×カメラで万引き防ぐ「AIガードマン」、NTT東とアースアイズが全国展開

文◎太田智晴(編集部) 2018.05.28

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「万引き被害は年間4000億円」――。小売業界にとって重要な経営課題となっている万引き対策に、NTT東日本がアースアイズと提携して取り組み始める。カメラ映像をAI分析し、不審行動を検知すると、店員のスマホに通知。店員による“声がけ”によって、万引きを事前に防ぐソリューションを全国で始める。

 
NTT東日本は2018年5月28日、AIを活用した防犯システムを提供するアースアイズとの業務提携を発表した。両社は、小売店舗向け万引き防止AIサービス「AIガードマン」を6月下旬から全国で提供開始する。

アースアイズは、2015年設立のAIベンチャー。以前からAIを活用した万引き防止サービスを提供しているが、全国展開する大手小売店への導入拡大に向けて、NTT東日本と今回タッグを組んだ。AIガードマンにおいては、アースアイズがAIカメラやAIクラウドの開発を担当。NTT東日本は、販売・施工・保守運用をワンストップで担当するほか、映像保存用のオンラインストレージも提供する。

NTT東日本とアースアイズ
(左から)NTT東日本 ビジネス開発本部 第四部門長 石川達氏、アースアイズ 代表取締役 山内三郎氏。
2人が持つのがAI機能を搭載した「AIカメラ」だ



さて、AIガードマンはこんなサービスだ。

店舗内に設置したAI搭載カメラが自律的に映像解析を行い、来店客の不審行動を検知するとクラウド経由で店員のスマートフォンに、検知場所や静止画像などを即座にプッシュ通知。不審な来店客に「何かお探しですか」などの“声がけ”を店員が実施することで、万引きを事前に防止できるという。

スタッフ向けのアプリには、実際に声がけができたかどうかを報告する機能が搭載されており、検知数と声がけ率の“見える化”も可能になっている。

AIガードマンのサービス概要
AIガードマンのサービス概要



NTT東日本 ビジネス開発本部 第四部門長の石川達氏によると、「小売業では万引きによる被害額が年間4000億円にも上り、経営課題となっている」が、万引き防止に有効なのが店舗スタッフによる声がけだという。

警視庁が万引き被疑者を対象に実施した調査では、万引きをあきらめる要因のトップに「店舗スタッフによるお声がけ」(66%)が挙がっている。また、万引きの実行前に防ぐことで、警察対応などの事後処理や万引き犯の抵抗による二次被害なども減らすことができる。

小売業にとって重要な経営課題となっている万引き被害
小売業にとって重要な経営課題となっている万引き被害



アースアイズの万引き防止サービスを導入済みの店舗では実際、目に見える成果が上がっている。「日本で我々以上に万引きによるロスを下げた会社はないと思う」とアースアイズ 代表取締役の山内三郎氏は自信を見せた。

あるホームセンターでは導入前に約890万円あった商品ロスが、導入後には約596万円と約300万円削減できた。また、あるスーパーでは、導入前に約327万円あったロスが、導入後には約123万円と約200万円削減できたという。NTT東日本らが都内で実施したトライアルでも、万引きによる商品ロスを約4割削減できたそうだ。

山内氏によると、書店やドラッグストア、スーパーなど、業態によって万引き犯の行動パターンは異なるが、アースアイズのAIは「小物の小売業であれば100%対応できる」とした。なお、商品のロスは社内不正や伝票の確認ミスなど様々な理由で起こるが、万引きが原因のロスは一般的に5~6割だという。

トライアルにおけるAIガードマンの導入効果
トライアルにおけるAIガードマンの導入効果



AIガードマンの提供料金だが、まず初期費用として、AIカメラの費用が23万8000円/台と、設置位置の調査や設置・設定の費用(実費)がかかる。月額利用料については、1台のAIカメラにつき4000円のAIクラウド利用料と、500円(10GB)~のオンラインストレージ利用料が必要になる。オンラインストレージは、複数のAIカメラで共用できる。また、導入にあたってはWi-Fi環境が必須となる。

防犯カメラは多くの店舗に設置されているものの、「録画装置にしかなっておらず、もったいない」と山内氏。「今後3年間で1万店舗への導入を目指す」という。

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