5GにLPWAと、IoT向け無線通信技術をユースケースとともに総覧できるワイヤレスジャパン2018(会期:2018年5月23~25日、会場:東京ビッグサイト)では、IoTで得られたデータから価値を生み出すためのソリューションを提供する企業も様々な展示を行っている。
その1社が、2011年にシリコンバレーで創業し、2014年から日本国内でも事業を展開するFlyDataだ。
同社が提供するのは、分散しているビッグデータをリアルタイム分析する仕組み。これまで様々な業種向けにこのソリューションを提供してきたノウハウを基に、現在はビッグデータの取得から活用、可視化までをワンストップで支援するコンサルティング事業を行っている。例えば製造業向けには、自動車部品の外観検査装置でシェアNo.1の光コム、IoTソフトウェアでvitanetと協業して、生産ライン等のIoTデバイスから得られるデータの分析・可視化を行うIIoT(Industrial IoT)事業を行っている。
データ取得から活用、可視化までをワンストップ支援するコンサルティング事業を行う
FlyDataの強みは、リアルタイム分析の仕組み自体に加えて、その前段階となるデータの取り扱いや、アルゴリズムの作成から支援している点にあるという。その応用範囲は幅広く、国内では、ホテルの価格最適化による空室率削減を目指した実証実験も行っている。
ホテルが保有する過去の利用実績と、近隣空港の発着便データや気象状況データといった外部データをAIを使って分析することによって、顧客に対して魅力的な価格設定を行うというものだ。AIがはじき出した結果から、ホテル側が妥当性の高いプランを選択することで、空室率を下げ、利益を最大化することに成功しているという。
ホテルでのデータ分析事例
説明員によれば、データ分析の需要は「絞りきれないほど様々な分野で発生している」。IoTの盛り上がりとともに、FlyDataが活躍するフィールドもますます広がりそうだ。