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IoT+スマホアプリで救命士を招集――シスコ、三井不動産らが公開実験

文◎坪田弘樹(本誌) 2018.03.20

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心停止で倒れた人を監視カメラが自動検知して、119番通報や救急救命士への発報・招集を行う――。シスコシステムズと三井不動産、Coaidoらが2018年3月20日、東京・日本橋で、IoTを活用した救急救命システムの実証実験を行った。卒倒後の発見・通報、スタッフの招集を迅速化することで「命の助かりやすい街」の実現を目指す。


日本で突然の心停止を発症する件数は年間7万5109にも上る(総務省消防庁、平成29年版救急・救助の現況)。驚くべきはその生存率の低さだ。助かった人は3008件と、わずか4%しかないという。

最大の理由は「発見されないこと」にある。

年間7万5109件のうち、倒れたところを目撃されていないケースは約6割(4万3789件)にも及ぶ。心停止のまま放置されると毎分7~10%、救命率は低下。いかにすばやく発見し、通報できるかが救命の鍵を握る。

これをIoT技術で解決しようとする取り組みが進んでいる。シスコシステムズ、三井不動産、Coaido(コアイド)、クリューシステムズ、一般社団法人日本橋室町エリアマネジメントの5社が設立した「日本橋室町エリア防災高度化実行委員会」が行っているもので、街なかや建物内で倒れた人を監視カメラの映像から自動検知し、スマホ用の救命アプリ等で救急隊や救急救命士らに通報する仕組みを構築する。救命アプリ「Coaido119」を開発・提供するCoaidoで代表取締役CEOを務める玄正慎氏は「死亡者の60%が発見されていない。それを救うにはIoTによる自動検知が必要」と話す。


シスコシステムズ 専務執行役員の鈴木和洋氏(左)と
Coaido 代表取締役CEOの玄正慎氏


また、通報後についても、ICT技術を活用することで民間での救命情報共有・展開を迅速化し、救急隊への情報提供を行う。

具体的には、音声・映像通信やホワイトボード共有などの機能を持つシスコのコラボレーションプラットフォーム「Cisco Spark」を使い、防災センターと現場の救命スタッフらが円滑にコミュニケーションできるようにする。シスコの専務執行役員 戦略ソリューション・事業開発 兼 東京2020オリンピック・パラリンピック推進本部担当の鈴木和洋氏は「現場の映像も含めて、救命スタッフに的確な情報提供ができる。位置情報を使って最も現場に近い救急救命士を派遣したり、一般の方に救命処置を要請したりできる」と話す。



実証実験の様子(防災センター内)。Cisco Sparkで監視カメラ映像を見ながら現場の救命スタッフに指示を行う


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