企業ネットワーク最前線

handyがホテルの客室電話を変える――旅先で無料・無制限にスマホを活用

文◎村上麻里子(編集部) 2018.01.16

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

handy Japan CMO 野本歩氏

国内外の通話やデータ通信が使い放題のスマホ「handy」を導入するホテルや旅館が増えている。PBXなどホテルのレガシーな仕組みを変える可能性もありそうだ。

 
ローミング料金を気にせず、旅先でもスマートフォンを存分に活用したい――。海外からの観光客にとって願ってもない新たなサービスが、日本でも広まりつつある。

2017年7月に香港のMango International Groupとシャープの合弁企業として設立されたhandy Japanは、ホテルの客室にアメニティとして設置するスマホのレンタルサービスを提供している。

handyはホテルの内線電話としての機能はもちろんのこと、国内・国際通話やデータ通信が無料・無制限で利用できるサービス。利用料は宿泊料に含まれるので、宿泊客は特に費用を払う必要がない。

宿泊客は電話以外にも外出先にスマホを持ち出し、撮影した画像をインスタグラムやFacebookに投稿したり、ホテル周辺の観光スポットやお薦めのレストランまでの経路をGoogleMapで検索するといった使い方が可能だ。海外から訪れる観光客が自前のスマホを日本でも使おうとすると、国内向けSIMカードまたはポータブルWi-Fiの用意、あるいは国際ローミングの利用が必要と、手間やコストがかかる。handyを使えれば、そうした煩わしさから解放される。情報はチェックアウト日に自動消去されるほか、利用者が好きなときに消去できるので、安心して使うことが可能だ。

日本政府観光局(JNTO)によると、2016年の1年間に日本を訪れた外国人観光客は約2404万人と過去最多を記録した。彼らの日本の「おもてなし」に対する不満として必ず上位に挙がるのが、「無料Wi-Fiスポットが足りない」ことだ。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、地方自治体などが中心となりアクセスポイント(AP)の設置を急いでいるが、海外と比べるとまだまだ不足している。その点、handyはNTTドコモのLTEネットワークを使用したMVNOと契約しているので、LTEのカバーエリアであれば全国どこでもほぼつながることができる。

一方、ホテル側はhandy Japanに対し、1台あたり月額980円を支払う。handy Japanはこうしたレンタル収入と、handyに配信する広告収入の2本立ての収益構造となっている。

「旅行中はどうしても財布の紐が緩みがちになるため、このタイミングに合わせて広告を打ちたい企業は多い。handyは旅行客の現在地や時間帯に合わせて最適なプッシュ広告を表示する“タビナカ”メディアを目指している」とhandy JapanでCMO(Chief Marketing Officer)を務める野本歩氏は話す。

handyは旅先の観光スポットやグルメ情報など観光客が求める“タビナカ”の情報も提供する
handyは旅先の観光スポットやグルメ情報など観光客が求める“タビナカ”の情報も提供する



handyは現在17カ国、600のホテルで利用されている。なかでも普及率の高い香港では全客室の50%以上に入っているが、すでに広告収入がレンタル収入を上回っているという。handy Japanでも広告収入をメイン、レンタル収入をサブと位置付けたビジネスモデルを展開する計画だ。
続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

スペシャルトピックスPR

scsk1805
jpsecure1805
limelight1805

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】IoT FUTURE CITY
 [IoTは暮らしをどう変えるか]“おらが街”もデジタル化
 [柏の葉スマートシティ]IoT事業創造の一大拠点に
 [Fujisawa サスティナブル・スマートタウン]持続的に成長する街を
 [Fukuoka City LoRaWAN]IoTで変化を生み出す街


◆[インタビュー] NEC 河村厚男常務「キャリア事業を構造改革」 ◆「日中間通信」の課題と攻略法 ◆ソフトバンクが日本初のNB-IoT ◆モバイル市場の公正競争の今後 ◆急成長するシスコの“サービス”事業

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

インテル5Gをエンドツーエンドでカバー
新たな価値創出を目指すインテル

インテルは強みの仮想化技術で5G時代のネットワーク構築に貢献する。

コマーチキャリア向けOSS/BSSに強み
自動化やe-ヘルスで社会課題解決

自動化やe-ヘルスで多くの実績を持つコマーチが日本市場に参入した。

ブロードメディア・テクノロジーズ小森コーポレーションが
Aryakaで日中間通信を安定化!

日系企業の中国ビジネスに立ちはだかるのが通信環境の問題だ。

IIJグローバルソリューションズ日中間ネットワークの安定運用へ
VPN規制を乗り切る解決策提供

安定的な越境通信を実現するには何が必要か?

NTTコミュニケーションズIoTビジネスの種まきから結実まで
NTT Comの「次の一手」とは

自社発行型eSIMでの新サービス提供に期待!

SAS Institute Japanデータ分析の老舗、SASが提案するIoT時代のデータ活用

IoTのはじめの一歩を踏み出す前に考えるべきポイントは?

SigfoxSigfoxが開始1年で100万回線!
いよいよ花開くIoTビジネス

LPWAの代表格「Sigfox」の最新動向と活用事例を徹底レポート!

WatchGuard Wi-Fi Cloud不正APを自動遮断するWIPS搭載!
ソーシャルWi-Fiで販促支援も

セキュアな無線LAN環境を実現できる「WatchGuard Wi-Fi Cloud」

無線LAN構築・運用のポイントをSCSKが語る

無線LANの大きなトレンドとなっている「クラウドWi-Fi」で課題解決!

ジェイピー・セキュア導入実績100万サイト以上の
国産WAF「SiteGuard」

業界最速レベルで防御機能を提供するジェイピー・セキュアのWAF製品

ライムライト・ネットワークスクラウド型WAFでWebサイトを保護

ライムライトなら、自社のCDNやDDoS対策との多層防御でオリジンサーバーを攻撃から防御できる。

Office 365ユーザは使わなきゃ損
Teamsでチームワークが劇的に!

Office 365の新ツール「Teams」を使い始める企業が続出している。

CASO新技術のホワイトボックス
M2Mルーターは「切れない接続」

Foxconnグループでホワイトボックスを展開するCASO。

東京エレクトロンデバイスグローバル企業のSaaS活用を後押し
マルチクラウド化の準備はCASBで

マルチクラウドを一元的に管理したい。そんな望みを叶えられる。

拠点・モバイルをつなぐだけ!
クラウドの安全はシンプルに守る

クラウド利用の拡大とともに複雑化するセキュリティ課題を解決!

NetskopeCASBでクラウドはどこまで操れるか
既存のセキュリティとどう違う?
 

Netskopeを例にCASBの機能と使い方、メリットを整理した。

ソフトバンクソフトバンクがSMB向けの
ソリューションパートナー募集!

働き方改革を中心に新たなソリューション開発を支援する。

日本マイクロソフトSkype for Businessを
快適に使いこなすコツとは?

UCの導入効果を最大化するためには備えが必要だ。

日本ビジネスシステムズ“電話”からはじめる働き方改革!

日本ビジネスシステムズのクラウドPBXは、働き方改革を目指す日本企業にピッタリのIP電話サービスだ。

Dialpadピュアクラウドで進化し続ける電話

「PBXを買いたくない」「電話回線を引きたくない」。そんな企業に最適なクラウドテレフォニーがある。

東京エレクトロンデバイスIoTデバイス特化のAIで異常検知

IoTデバイスを狙ったマルウェアが急増中だ。ZingBox IoT Guardianは、IoTに特化したAIで検知する。

Aruba次世代NACでIoTの脅威をブロック

Arubaの次世代NACはエージェントレスでIoT端末にも対応! リスクを検知し有害端末を隔離できる。

アクセスランキング

月刊テレコミュニケーション20180226
wsd
compass

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます