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総務省の5G作業班、5Gの技術条件の本格議論をスタート

文◎藤井宏治(IT通信ジャーナリスト) 2017.12.25

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情報通信審議会 新世代モバイル通信システム委員会 技術検討作業班(主任:三瓶政一大阪大学大学院教授)の第4回会合が2017年12月22日、総務省で開かれた。

同委員会は、2017年9月に取りまとめた報告書で、2020年の5G実現に向け、(1)3.7/4.5/28GHz帯の3つの周波数帯を2018年度末頃までに割り当てることと、(2)そのために2018年夏頃までに技術的条件を策定することを提言。28GHz帯で最大2GHz(2000MHz)幅、3.7GHz帯及び4.5GHz帯で最大500MHz幅の帯域を5G用に確保すべきだとしている。

5Gのコンセプトなどを議論してきた作業班では、3GPPでの標準化の進展を受けて、今回から具体的な技術的条件の検討に入った。今後、月1回のペースで会合を持ち、2018年5月に報告書を取りまとめる。既存システムとの干渉検討を行うため、これらの帯域を利用している航空・宇宙通信、衛星放送などの関係者が、今回新たに構成員に加わった。

会合では事務局(総務省移動通信課)の報告に続き、欧州ビジネス協会の本多美雄構成員が、12月21日に3GPPでコアスペック(無線関連仕様)が固まった5Gの「ノンスタンドアロン(NSA)」仕様について、エリクソンとノキアが作成した資料に基づいて解説した。

5Gでは、多くの通信事業者が4G(LTE/LTE-Advanced)のエリア内に5Gエリアを重層させ、デバイスの制御は4G側で行うNSAの導入を考えている。このことから、2020年の商用化に向けて、NSAの標準化が前倒しされた。

本多氏は、3GPPでは2018年6月の承認に向けて5月にワーキンググループ(WG4)で無線以外の関連部分を含む最終仕様が固まるとし、これが「技術的条件を策定する上で重要なタイミングになる」と述べた。作業班の検討スケジュールは、ここにフォーカスしたものだ。

5Gの無線規格(NR:New Radio)は、現行の4G無線仕様を拡張したもので、「無線伝送方式」は4GのOFDMAを踏襲している。最も大きな変更点は、サブキャリアの帯域幅をLTEの2~8倍に拡大、1フレームのデータを短時間でやり取りできるようにして、低遅延化を可能にしたことだ。

これに伴い、搬送波幅も拡大され、数Gbpsクラスの超高速データ通信に対応しやすくなる。

NRの仕様は、6GHz以下の周波数帯(FR1、日本では3.7/4.5GHz帯)向けと6GHz以上の周波数帯(FR2、日本では28GHz帯)向けの2つに分けて規定されている。

FR1向け仕様では、サブキャリア幅に4Gと同じ15kHzに加え、新たに30kHz、60kHzを追加した。30/60kHz幅のサブキャリアを用いる場合、搬送波幅はLTEの20MHz幅の5倍、最大100MHzまで拡大できる。これをキャリアアグリゲーゲーションで複数本束ねてGbpsクラスの通信に必要な数百MHz幅の伝送帯域を確保する。 

FR2向け仕様では、60kHz及び120kHzの2つのサブキャリア幅が規定された。120kHz幅のサブキャリアを用いる場合、搬送波幅を最大400MHz幅まで広げることが可能となる。

3GPPでは、2.1GHz帯、1.7GHz帯、900MHz帯、700MHz帯、2.5GHz帯、1.5GHz帯(バンド1、3、8、28、41、73)といった、現在LTEで使われている周波数帯へのNRの導入も予定しており、TDDだけでなくFDDにも対応する。

続いて会合では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクがそれぞれの5Gに向けた取り組みを説明。構成員の議論では、現在は無線モジュールとアンテナの間で行っている送信電力の測定が、5GのMassiveアンテナでは無線モジュールとアンテナが一体化され、電波強度から電力を推定する形となるため、これを実際にどう実現するかが話題となった。

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