企業ネットワーク最前線

IoTの検証作業をスピードアップ――センサーも通信機能も自由に付け替え

文◎坪田弘樹(編集部) 2017.11.16

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

IoTにおいて適切な通信方式を選ぶことは難しく、これが原因で検証がストップする事態も少なくない。NECプラットフォームズは通信機能を“付け替え自由”にするIoTデバイスでそんな悩みに応えている。

 
いかにして安定的かつ確実にデータを集めるのか。この第一歩目でつまずくIoTプロジェクトは少なくない。

要因は様々だ。まず、IoTを適用しようとする現場は工場や屋外、車両等の過酷な環境が多く、一般的なセンサー/通信機器は使えない場合が多い。目的・用途に応じてデータ量や通信頻度、通信距離、消費電力等の条件に合う通信方式を選ぶのも簡単ではない。しかも、一旦仕様を決めてもトライアルやPoC(概念実証)の結果、通信方式を変更せざるを得ない場合もある。

巷には安価に手に入るIoTゲートウェイや検証キットが溢れているが、意外にも「こうしたIoTの“産みの苦しみ”を解消してくれるものは少ない」と語るのは、NECプラットフォームズ(NECPF) IoTビジネス本部 エキスパートの長島勝城氏だ。使える通信方式が1つか2つしかなかったり、耐環境性が考慮されていなかったりで、「端末が壊れた」「通信速度が足りない」「電波が届かない」「電力を食い過ぎる」といった問題が出る度に、機器選びから再出発を余儀なくされるケースも少なくない。

NECプラットフォームズ IoTビジネス本部エキスパートの長島勝城氏(右)と、NTT事業推進部 第二営業グループマネージャーの和佐野宏宜氏
NECプラットフォームズ IoTビジネス本部エキスパートの長島勝城氏(右)と、
NTT事業推進部 第二営業グループマネージャーの和佐野宏宜氏


通信機能を自由に“付け替え”NECPFはこうした悩みを解消すべく、「難設置IoTアクセス端末」を提供している。その名の通り過酷な環境でも利用できること、そしてセンサー/通信方式を柔軟に選べることが特徴だ。

難設置IoTアクセス端末の筐体とマイコンボード
難設置IoTアクセス端末の筐体とマイコンボード。産業用機器や移動体、構造物等の
監視・制御用途を想定しており、防水・防塵に加え、耐振動・耐久・耐衝撃性能も備える



図表1
のように、マイコンボードと専用筐体および電池で構成する「共通部」に、各種モジュールを付け替えることができる。

こうすることで、ユーザーにもNECPFにもメリットが生まれる。幅広いニーズに応えられ、検証のスピードも早められる。NTT事業推進部 第二営業グループマネージャーの和佐野宏宜氏は「センサーと通信機能を“決め打ち”で作れば安くできる。しかし、IoTの用途もニーズも固まっていない現状ではリスクが大きいし、お客様の選択肢も狭めてしまう」と語る。

 

図表1 IoTアクセス端末の装置構成[画像をクリックで拡大]
図表1 IoTアクセス端末の装置構成


選択の幅を広げるため、マイコンボードにはIoTの検証でよく用いられるArduinoのインターフェースを採用した。Arduinoとはオープンソースハードウェアの一種で、3GやWi-Fi等の通信機能やセンサー機能を搭載する「シールド」と呼ばれる拡張ボードが市販されている。「それを組み込んで短期間かつ安価にPoCができる」(長島氏)のだ。

実際にユーザー企業でも3GやWi-Fi、RS-485、2.4GHz/920MHz帯無線のシールドを使った検証が行われている。また、NECPFがGPSやBLE、LoRaのモジュールを試作して、ユーザー企業のPoCに供してもいるという。

一般的なArduinoボードとの違いは省電力設計であること、防水・防塵の専用筐体によって屋外での検証が可能なことだ。鉄道車両のブレーキ装置相当の耐振動・耐久・耐衝撃性能も備えている。

そして長島氏は、実用化への障害が少ない点も特徴に挙げる。市販のArduinoボードやIoT検証キットの場合は「PoCの結果をどこかのメーカーで製品化するのに大きな投資が必要になるが、当社の端末なら、PoCで仕様が決まれば大きな変更なく商用システムに移行できる」。
続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

スペシャルトピックスPR

ms1802
i31802
macnica1802

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】働き方改革×デジタルの
   新・教科書

5G+ロボットで遠隔就労/IoT家具で生産性向上/サテライトオフィス/RPAに単純作業はお任せ/音声AIが仕事を変える日

◆ノキア ジョン・ハリントン社長「5Gだけが『次世代』ではない。エンタープライズ市場への参入で拡大戦略」/◆NTTドコモの「トップガン営業」/◆LTE網を汎用ハードとOSSで作る/◆Tモバイルが600MHz帯に5G導入/◆マルチクラウド化の準備を始めよう!◆日立製作所のSD-WAN導入

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

Office 365ユーザは使わなきゃ損
Teamsでチームワークが劇的に!

Office 365の新ツール「Teams」を使い始める企業が続出している。

CASO新技術のホワイトボックス
M2Mルーターは「切れない接続」

Foxconnグループでホワイトボックスを展開するCASO。

東京エレクトロンデバイスグローバル企業のSaaS活用を後押し
マルチクラウド化の準備はCASBで

マルチクラウドを一元的に管理したい。そんな望みを叶えられる。

拠点・モバイルをつなぐだけ!
クラウドの安全はシンプルに守る

クラウド利用の拡大とともに複雑化するセキュリティ課題を解決!

NetskopeCASBでクラウドはどこまで操れるか
既存のセキュリティとどう違う?
 

Netskopeを例にCASBの機能と使い方、メリットを整理した。

ソフトバンクソフトバンクがSMB向けの
ソリューションパートナー募集!

働き方改革を中心に新たなソリューション開発を支援する。

日本マイクロソフトSkype for Businessを
快適に使いこなすコツとは?

UCの導入効果を最大化するためには備えが必要だ。

日本ビジネスシステムズ“電話”からはじめる働き方改革!

日本ビジネスシステムズのクラウドPBXは、働き方改革を目指す日本企業にピッタリのIP電話サービスだ。

Dialpadピュアクラウドで進化し続ける電話

「PBXを買いたくない」「電話回線を引きたくない」。そんな企業に最適なクラウドテレフォニーがある。

東京エレクトロンデバイスIoTデバイス特化のAIで異常検知

IoTデバイスを狙ったマルウェアが急増中だ。ZingBox IoT Guardianは、IoTに特化したAIで検知する。

Aruba次世代NACでIoTの脅威をブロック

Arubaの次世代NACはエージェントレスでIoT端末にも対応! リスクを検知し有害端末を隔離できる。

ダイワテクニカルハドルルーム向け高品質テレビ会議
販売店の手軽なプラスワン商材に!

4KとGoogleアシスタント対応
販売価格は破格の約12万5000円!

日本マイクロソフトOffice 365の悩みはオフロードで解決! NIerが教えるNW構築法

Office 365の導入支援で豊富な実績を持つNIer 3社に秘訣を聞いた。

アイキューブドシステムズスマホでOffice 365をセキュアに
MDMには“働き過ぎ防止”機能

端末にデータを残さずブラウザやメーラー等のアプリを利用できる。

マクニカネットワークスセキュリティと生産性向上を両立
モバイル活用に必須のEMMとは?

スマートデバイスの業務利用に本当に必要なのは「EMM」だ。

ネットモーションソフトウェアあらゆる環境で「切れないVPN」

「スマホのアンテナは立っているのにつながらない」。NetMotionなら高速かつ安定した通信が可能だ。

日本制禦機器ついにISDNが終了、コスパ追求しながら光回線へ移行する方法

既存のISDN機器を使い続けながら、毎月の通信料金は今より安く!

日本マイクロソフトWindows 10/Office 365の更新
これだけ知っていれば怖くない!

ネットワーク帯域を圧迫するアップデートをうまく乗り切るには?

アクセスランキング

月刊テレコミュニケーション20180226
wsd_iot_ngn
compass

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2017 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます