キーパーソンが語る

NTTコムのネットワーク戦略「デジタル変革は飛躍のチャンス。コト売りへ自ら転換」

構成◎坪田弘樹(編集部) 2017.07.11

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

あらゆる産業でビジネスのデジタル化が進むなかユーザー企業の取り組みを支援する通信事業者にはどのような役割が求められるのだろうか。NTTコミュニケーションズでネットワークサービス部長を務める大井貴氏(取材当時。現NTTビズリンク代表取締役社長)は、「我々自身もトランスフォームすべき時期に来ている」と話す。デジタル時代におけるICTプロバイダーのあるべき姿について聞いた。


――ソフトウェアデファインド(SD)技術を活用して企業のデジタルトランスフォーメーションに貢献する「SDx+M」ソリューションの本格提供を始めました。その背景として、まず、企業ICTの状況をどのように見ているかを聞かせてください。

大井 我々もお客様も事業そのものをトランスフォームする時期に来ています。ITが果たす役割が変わり、企業のIT部門はビジネスに直接貢献することを求められています。

トランスフォームの1つとしてわかりやすいのがグローバル化です。

グローバル化の必要性は言われて久しいですが、その意味が変わってきました。最初は生産拠点を海外に移す、その次は商品を売る市場として海外を見る時代でした。しかし今は、海外の事業や技術、商品自体を国内外に関係なく、グローバルの力を結集していかなくては競争できない時代に時代になっています。

そうなった要因は、やはりビジネスが“モノ売り”から“コト売り”へ変わったことにあります。コト売りとはソフト、つまりデータを売ることです。情報をうまくつなげたり使ったりして、それをいかにコトとして売るかというふうにビジネスの中身が変わってしまったわけです。

コト売りにおいてITは中核としての役割を期待されます。つまり、今までの“社内向けIT”ではなく、外にどう売るのかという役割です。IT部門にとっては文化を変えることであり、これは容易ではありません。

大井貴氏


――そうした転換に貢献するためには、御社もコト売りにトランスフォームしなければならないと。

大井 売る相手、売る中身が変わっているのですから、我々自身もコト売りに転換しなければなりません。

そして、もう1つ大きな変化があります。ネットワークの使い方と役割も変化してきていることです。

従来モノとくっついていた情報を分離してクラウドに集める。あるいは、人が効率的に連携して働くため、これまで拠点の中に閉じ込められていた情報もクラウドに上げて共有する─。このようにクラウドに情報がどんどん集まるようになると、これをつなぐネットワークの重要性が増すとともに、その使い方も変わってきます。

最大の変化は、インターネットをもっと活用したいというニーズが増していることです。

その目的や使い方は様々で、安く広帯域な回線としてインターネットを使いたいケースもあれば、Office 365やAWS等のパブリッククラウドを使うためにインターネットを必要とするケースもあります。また、インターネットのトラフィックが増えてMPLSのWAN帯域を圧迫することを防ぐため、拠点からブレイクアウトしてトラフィックを分散させる使い方もあります。

ただ、接続先が複数のクラウドに広がり出口も増えれば、当然セキュリティのリスクが増大します。結果的に、セキュリティ対策のための機器が増えて運用が大変になるという状況になってきています。
続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

著者プロフィール

大井貴(おおい・たかし)氏

1986年東京大学大学院修了、同年日本電信電話公社入社。1991年にボストン大学院にてMBAを取得、1997年NTTアメリカ副社長を経て、2001年帰国以降はNTTコミュニケーションズのグローバルネットワークサービスの企画・開発に従事。2013年秋、同社が米国大手ネットワーク事業者Virtela Technology Servicesの株式取得を発表したと同時に事業統合を推進するタスクフォースを発足、タスクフォース長を担務。2014年6月、NTTコミュニケーションズの取締役・ネットワークサービス部長に就任

スペシャルトピックスPR

caso1804
ted1804
palo1804

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】IoT FUTURE CITY
 [IoTは暮らしをどう変えるか]“おらが街”もデジタル化
 [柏の葉スマートシティ]IoT事業創造の一大拠点に
 [Fujisawa サスティナブル・スマートタウン]持続的に成長する街を
 [Fukuoka City LoRaWAN]IoTで変化を生み出す街


◆[インタビュー] NEC 河村厚男常務「キャリア事業を構造改革」 ◆「日中間通信」の課題と攻略法 ◆ソフトバンクが日本初のNB-IoT ◆モバイル市場の公正競争の今後 ◆急成長するシスコの“サービス”事業

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

インテル5Gをエンドツーエンドでカバー
新たな価値創出を目指すインテル

インテルは強みの仮想化技術で5G時代のネットワーク構築に貢献する。

コマーチキャリア向けOSS/BSSに強み
自動化やe-ヘルスで社会課題解決

自動化やe-ヘルスで多くの実績を持つコマーチが日本市場に参入した。

ブロードメディア・テクノロジーズ小森コーポレーションが
Aryakaで日中間通信を安定化!

日系企業の中国ビジネスに立ちはだかるのが通信環境の問題だ。

IIJグローバルソリューションズ日中間ネットワークの安定運用へ
VPN規制を乗り切る解決策提供

安定的な越境通信を実現するには何が必要か?

NTTコミュニケーションズIoTビジネスの種まきから結実まで
NTT Comの「次の一手」とは

自社発行型eSIMでの新サービス提供に期待!

SAS Institute Japanデータ分析の老舗、SASが提案するIoT時代のデータ活用

IoTのはじめの一歩を踏み出す前に考えるべきポイントは?

SigfoxSigfoxが開始1年で100万回線!
いよいよ花開くIoTビジネス

LPWAの代表格「Sigfox」の最新動向と活用事例を徹底レポート!

WatchGuard Wi-Fi Cloud不正APを自動遮断するWIPS搭載!
ソーシャルWi-Fiで販促支援も

セキュアな無線LAN環境を実現できる「WatchGuard Wi-Fi Cloud」

無線LAN構築・運用のポイントをSCSKが語る

無線LANの大きなトレンドとなっている「クラウドWi-Fi」で課題解決!

ジェイピー・セキュア導入実績100万サイト以上の
国産WAF「SiteGuard」

業界最速レベルで防御機能を提供するジェイピー・セキュアのWAF製品

ライムライト・ネットワークスクラウド型WAFでWebサイトを保護

ライムライトなら、自社のCDNやDDoS対策との多層防御でオリジンサーバーを攻撃から防御できる。

Office 365ユーザは使わなきゃ損
Teamsでチームワークが劇的に!

Office 365の新ツール「Teams」を使い始める企業が続出している。

CASO新技術のホワイトボックス
M2Mルーターは「切れない接続」

Foxconnグループでホワイトボックスを展開するCASO。

東京エレクトロンデバイスグローバル企業のSaaS活用を後押し
マルチクラウド化の準備はCASBで

マルチクラウドを一元的に管理したい。そんな望みを叶えられる。

拠点・モバイルをつなぐだけ!
クラウドの安全はシンプルに守る

クラウド利用の拡大とともに複雑化するセキュリティ課題を解決!

NetskopeCASBでクラウドはどこまで操れるか
既存のセキュリティとどう違う?
 

Netskopeを例にCASBの機能と使い方、メリットを整理した。

ソフトバンクソフトバンクがSMB向けの
ソリューションパートナー募集!

働き方改革を中心に新たなソリューション開発を支援する。

日本マイクロソフトSkype for Businessを
快適に使いこなすコツとは?

UCの導入効果を最大化するためには備えが必要だ。

アクセスランキング

月刊テレコミュニケーション20180226
iot22
compass

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます