三菱電機がIoTで造る“進化する街”――エネルギー/地域情報を丸ごと管理

IoT技術を使ったスマートな街づくりが広がっている。尼崎市の「ZUTTOCITY」もその1つだ。三菱電機のEMSを基盤としてエネルギー管理・制御からコミュニティづくりまで多様な住民サービスを実現している。

大阪駅からJR宝塚線で約10分の塚口駅前(兵庫県尼崎市)に2016年4月にオープンしたZUTTOCITY(ズットシティ)。野村不動産、JR西日本不動産開発、長谷工コーポレーションの3社が開発を手掛ける西日本最大級のスマートタウンプロジェクトだ(全体竣工は2018年4月の予定)。面積は約8.4ha、総戸数は1271におよぶ。

この新しい街には、街区全体の電力使用量を管理・制御するEMS(Energy Management System)が導入されている。提供したのは三菱電機だ。

マンション・戸建の全住戸にスマートメーターとNTT西日本の「光Box+」が設置されており、インターネットを介して三菱電機のSaaS型EMS「DIAPLANET TOWNEMS」にデータを送信する。共用部分のデジタルサイネージには駅ビル・商業施設も含めた街全体の電気の受給状況が表示され、住民は光BOX+に接続した自宅のテレビやスマートフォンアプリで電力使用量が確認できる。将来的には、外出先からの家電の遠隔制御、さらにマンション/街レベルでのデマンドレスポンス(需要応答)や受給調整も可能にする計画だ。

光Box+に接続した自宅内のテレビで様々なサービスにアクセスできる
光Box+に接続した自宅内のテレビで様々なサービスにアクセスできる

加えて、TOWNEMSは情報配信・コミュニケーション機能や、外部サービスと連携する仕組みも備えており、防災・地域情報の配信や共用施設の予約管理などにも役立てられている。

電力使用量の確認のほか、地域情報の配信や家族間のチャットなどを利用できる
電力使用量の確認のほか、地域情報の配信や家族間のチャットなどが行える

月刊テレコミュニケーション2017年4月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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