企業ネットワーク最前線

光とパケットの世界を統合――ジュニパーが新DCIソリューション「Open Cloud Interconnect」

文◎太田智晴(編集部) 2017.04.03

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

ジュニパーネットワークス 上田昌広氏

光伝送装置ベンダーを昨年買収したジュニパーネットワークスが、新たなDCI(データセンター相互接続)ソリューションを発表した。従来、別々だった光とパケットの世界を統合できるという。

 
ジュニパーネットワークスは2017年4月3日、新しいDCI(Data Center Interconnect:データセンター相互接続)ソリューション「Open Cloud Interconnect」を発表した。

大容量のコヒーレントオプティカル技術と、オープンでプログラマブルなルーティング/スイッチング/セキュリティ/仮想化技術を組み合わせたジュニパー独自のアプローチで、マルチレイヤDCIネットワークを最適化できるという。

ジュニパーは昨年4月、データセンター向け光伝送装置などのベンダーであるカナダBTI Systems社を買収したが、その成果といえるのがOpen Cloud Interconnectだ。「当社の基幹製品であるルーター/スイッチに、光の技術をどんどん取り入れていっている」(ジュニパーネットワークス 技術統括本部 テクニカルビジネス推進部長の上田昌広氏)。

これまで光伝送とパケットのレイヤは、装置も別々なら、管理方法も別々――。まったく異なる世界だったわけだが、Open Cloud Interconnectの大きな特徴の1つは、この2つの世界を統合できることにあるという。

Open Cloud InterconnectでのDCIの構成例
Open Cloud InterconnectでのDCIの構成例



ジュニパーは今回、「QFX10000 コヒーレント DWDMラインカード」を第2四半期から提供開始すると発表した。これは、同社のレイヤ3スパインスイッチであるQFX10000シリーズ向けのDWDMラインカードだ。

WDMをルーター/スイッチに統合することは従来も可能だった。しかし、上田氏によれば、ポート密度に課題があったという。ジュニパー自身も以前からMXシリーズ向けにDWDMラインカードを提供しているが、100Gのポートを1つしか備えていない。

1つの筐体に光とパケットを集約できれば、設置スペースや電力消費、管理負荷などの面で大きな効果が期待できる。だが、ポートの収容効率が悪くなるため「結局コスト的に合わないというのが今までの流れだった」と上田氏は説明する。

ところが、「今年非常に大きなテクニカルブレークスルーがあった」。光モジュールの小型化の進展などにより、QFX10000 コヒーレント DWDMラインカードは、最大200Gのポートを6つ搭載。1.2Tの光伝送が行える。

このため、ポート密度の課題をクリアしたうえで、光とパケットを1つの筐体に集約するメリットを享受することが可能になった。また、QFX10000 コヒーレント DWDMラインカードでは、
イーサネットVPN(EVPN)やVXLAN、MacSecのセキュリティを、低電力なコヒーレントDWDMに統合することも可能になっている。

QFX10000 コヒーレント DWDMラインカード
「QFX10000 コヒーレント DWDMラインカード」の概要



光伝送装置「BTI 7800シリーズ」向けの新たなラインカード「UFM6 ラインカード」も発表された。10GE/100GEクライアントポートと、最大200Gの2つのコヒーレントDWDMポートを搭載し、合わせて400Gの光伝送を実現できる。UFM6 ラインカードは現在すでに提供中だ。

なお、上田氏によれば、QFX10000シリーズ+DWDMラインカードが適しているのは、ポイント・ツー・ポイント接続のDCI。「リング型やメッシュ型の構成の場合は、BTIシリーズのほうが秀でている」という。

「UFM6 ラインカード」の概要
「UFM6 ラインカード」の概要




Open Cloud Interconnectが統合するのは、筐体だけではない。運用管理の統合も実現可能だという。

光伝送装置は、そのベンダー固有のNMS(Network Management System)のGUIを使って設定・管理するのが一般的だ。しかし、「特にデータセンターの場合、ルーター/スイッチと一緒に見たいという要望がある」(上田氏)。

そこでOpen Cloud Interconnectでは、オープンAPIを採用。専用NMSで設定・管理しなくても、NETCONF/YANGモデルに基づき、「自分たちのシステムから直接コンフィグを叩くこともできる」。また、Junosのコマンドで設定を行うことも可能だ。

光とパケットのマルチレイヤを統合的に可視化/制御できることから、デプロイメントやトラブルシューティングの迅速化などを実現できるとしている。

スペシャルトピックスPR

kyowa1801
softbank1801
broadmedia1801

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】ネットワーク未来予想図
     ~これから2020年までに起こること~


◆[インタビュー]原田博司 京大教授「Wi-SUN FANが海外で人気! LPWA市場で世界第3位へ」 ◆ブロックチェーンにIoT担当者が注目すべき理由 ◆SD-WANの2018年 ◆Skype for Businessが働き方を変える ◆“業界3位” エクストリームネットワークスの野望

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

日本マイクロソフトWindows 10/Office 365の更新
これだけ知っていれば怖くない!

ネットワーク帯域を圧迫するアップデートをうまく乗り切るには?

チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズチェック・ポイントのSMB戦略
あらゆる環境で攻撃を未然に防ぐ

日本向けにローカライズし、パートナーもユーザーも扱いやすく。

ロジクールSkype for Business用
会議室コンソール「SmartDock」

働き方改革に有効なSfB会議が簡単かつ安全に始められる!

協和エクシオSfB導入の課題解決をサポート

協和エクシオは通建事業60年のノウハウを活かし、Skype for Business導入トータルサービスを提供する。

ソフトバンクSkype for Businessの利用促進
コスト大幅削減を実現するには?

ソフトバンクのGlobalMeet電話会議サービスで実現可能だ。

ブロードメディア・テクノロジーズグローバル企業の悩みを一掃!
“本当に使える”SD-WAN基盤

WANの課題を一掃するAryakaの
SD-WANが心強い味方になる。

NECネッツエスアイSilver PeakのSD-WANは
独自技術でSaaS通信をフル制御

「SaaSを快適かつ安定的に使いたい」という企業ニーズに応える。

日商エレクトロニクスクラウドが快適に使えるSD-WAN

日商エレクトロニクスが販売する「Cisco SD-WAN」(旧Viptela)は、常に進化し続けるSD-WANだ。

サクサ中小企業も容易にセキュリティ対策

サクサのUTM「SS5000」は、コンパクトながら充実機能。外部だけでなく内部の脅威にも対応できる。

Office 365ADCでOffice 365通信の課題解決!

Office 365通信の課題であるプロキシ/FWの負荷増大と運用の複雑化を一気に解決するのがADCだ。

ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンネットワークとPCを同時に守る!

ウォッチガードはNW防御にエンドポイントでのセンサー技術を組み合わせ、包括的で効果的な対策を実現!

サイバーリーズンAIで攻撃の兆候をリアルタイム検知
既知だけでなく未知の脅威も防御

AIを活用した独自分析技術で、悪意ある振る舞いを検知するEDR製品。

パロアルトネットワークスGTP-C/GTP-Uのセキュリティ強化
次世代FWをモバイル網に適用

携帯電話事業者のネットワークは次世代ファイアウォールが守る。

NECマグナスコミュニケーションズPHS/ISDNからLTEへ簡単移行!

「マルチキャリアで冗長化したい」「シリアルI/Fなど既存環境に手を加えたくない」といった声に応える。

アットマークテクノ柔軟な拡張性・出荷実績30万台の
安心感の日本製IoTゲートウェイ

ASEAN中心に認証を取得で、IoTシステムの海外展開にも便利だ。

Office 365導入を成功に導くため NWを見直すべき10のポイントOffice 365導入を成功に導くため NWを見直すべき10のポイントOffice 365導入を成功に導くため
NWを見直すべき10のポイント

実際の失敗例をもとに、ネットワークの見直しのポイントを整理する。

無線LAN APだけで電子証明書も運用可能に 運用管理を容易化する工夫も満載!無線LAN APだけで 電子証明書も!

ヤマハのAPは内蔵コントローラ で複数のAPを統合管理できる。セキュリティ機能も充実だ。

Wi-Fiの見えない脅威を可視化・防御 ワイヤレスIPSをお求めやすい価格で!「見えない脅威」にさらされている
無線LANをどう守る?

Wi-Fiの見えない脅威を可視化・防御するワイヤレスIPSを手頃な価格で!

オンプレミス型のPBX/ビジネスフォンは“時代遅れ”では決してない。

機械学習/AIを使った自律運用型ネットワークをArubaは提案する。

ウォッチガードなら「導入運用の容易性」と「強固なセキュリティ」を兼ね備えたWi-Fi環境が手に入る。

アクセスランキング

月刊テレコミュニケーション201712
wj2018b
compass
packet

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2017 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます