2016年の国内SDN市場は355億円にまで成長したとIDC Japanは2017年4月3日に発表した。これまで最も導入が進んでいたデータセンターだけではなく、企業ネットワークやキャリアネットワークでも顕著な進展を見せたという。
まずデータセンターSDN市場については、前年比70.8％増と、2015年に引き続き高い成長率を達成した。マイクロセグメンテーションやネットワーク自動化の実現など、データセンターに適したSDNの用途とその効果が市場内で定式化されたことが大きいとIDCでは見ているという。データセンターSDN市場の成長は今後も続き、2016～2021年の年間平均成長率は（CAGR）は30.2％、市場規模は2016年の208億円から2021年には777億円に拡大する見通しだ。
企業ネットワークSDN市場に関しては、インターネット接続における入口出口対策や、内部ネットワークにおけるマルウェア感染防止などのセキュリティ対策にSDN技術が有用であるとの認識が高まったことが成長の一因になっているという。SDN技術を企業ネットワークに導入する余地は多く残されていることから、2021年までのCAGRは36.8％と予測している。
一部で商用環境への導入が進展しているキャリアSDN市場とNFV市場は、これから本格的な成長期へ移行していく。ソフトバンクやNTTドコモが商用環境にすでに導入しているvEPCに加え、今後はIMSのNFV化も進み、NFV市場はCAGR31.7％で拡大するという。
国内SDN市場 支出額予測
