センサーとAIで「Internet of Animals」!牛用ウェアラブルで飼育にイノベーション

ウェアラブルデバイスを着用するのは、なにも人間やペットだけではない。酪農・畜産農家が飼育している牛に装着すれば、これまでは気づくことが難しかった牛の発情や疾病兆候といった異変を把握できるようになる。

「一番ウケているのは、牛の目の前でその牛のデータが見られること」。ファームノート代表取締役の小林晋也氏は、クラウド牛群管理サービス「Farmnote」についてこう語る。

ファームノートは北海道帯広市からスタートした、今、勢いのある“農業”ベンチャーだ。

同社が開発・提供するFarmnoteは、酪農・畜産農家が飼育している牛の個体識別番号、出生日、病歴、搾乳量、種付けなど、牛に関するあらゆるデータをスマートフォンやタブレットといったデバイスから入力し、そのデータをPCなどマルチデバイスで閲覧できるようにするクラウドサービスだ。2014年11月の正式提供開始から2年を待たずに1300の酪農・畜産農家で導入され、12万頭の牛を管理するようになった。

スマートデバイス用アプリを利用すれば、牛の目の前でその牛のデータを確認できる

多くの酪農・畜産農家は従来、こんな課題を抱えていた。「牛舎での作業中に異常な行動をとっている牛を発見しても、その牛の病歴や種付けなどを確認するには遠く離れている事務所へ戻って紙の台帳をパラパラとめくるしか方法がない。労力も時間もかかり、迅速な対応が難しい」

しかしFarmnoteを利用すれば、牛の目の前に居ながらその牛の記録を確認し、素早く対処できる。

このように、日本の酪農・畜産農家に着々と浸透しているFarmnoteだが、より一層のパワーアップにつながる牛用ウェアラブルデバイス「Farmnote Color(以下、Color)」が、2016年8月5日に発売開始となった。これにより、牛をインターネットに繋ぐ「Internet of Animals」の世界が実現できる。

月刊テレコミュニケーション2016年7月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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