【ワイヤレスジャパン】ファーウェイがモバイルIoT市場における取り組みを紹介

ワイヤレスジャパン初日の基調講演において、華為技術(ファーウェイ)ワイヤレス・ネットワーク・プロダクトライン ワイヤレス・マーケティング・オペレーション担当プレジデントの邱恒(キュウ・コウ)氏は、「来るべきモバイルIoT市場予測、そのチャンスを掴むには」と題した講演を行った。

ファーウェイの邱恒(キュウ・コウ)氏

冒頭、邱氏はIoTについて、経済の発展や技術の促進、社会の発展など人間の幸せに貢献できると紹介。なかでも経済の発展に関しては、省エネや生産性向上などが実現できるとした。

IoTがビジネスとして成り立つためには、「信頼できるものであることが必要。品質の保証がなければ、単なるおもちゃにすぎない」と邱氏は持論を展開。そのための条件として、「安全」「シームレスなカバレッジ」「成熟したエコシステム」「信頼できるメンテナンス」の4つを挙げ、これらすべての条件を満たすのはセルラーのIoT(CIoT)以外にはないとした。

CIoTを実現する上で重要な役割を果たすのが、LPWAとNB-IoTだ。

LPWAは、「低速」「省電力」奥深くカバー」といった特徴から、自動車や農業、エネルギー、環境、都市行政など幅広い分野での活用が見込まれている。CIoTの接続は2015年の4億から、20年には30億超まで拡大し、このうち70%をLPWAが占めるとよそうされるという。

IoT向けの無線技術として注目されるNB-IoTは、10年という長い電池寿命、LTEと比べて20dBのカバレッジ強化、10万の接続が可能なセル容量、低コストといった特徴がある。なかでもNB-IoTのモジュールは5ドル以下と他の通信規格と比べてもコストがかからないことが、「IoT向けとしては重要な前提条件になる」(邱氏)という。

ファーウェイは各国の通信キャリアとともに、NB-IoTによるガスや水道、電力などスマートメーターのほか、自転車やペット、子供の追跡サービスの実証実験を行っている。北米では、自動車に取り付けたセンサで収集した運転距離や運転時間・場所などの情報を基に、ドライバーごとにカスタマイズされた保険プランを提供することも検討している。

NB-IoTは今年9月に標準化を完了する予定で、その後、商用チップやモジュールが各社から登場すると見られる。また、欧米やアジアの通信キャリア8社が、NB-IoTのプレ商用テストを実施している。

ファーウェイは各国の通信キャリアと協力し、アプリケーションやデバイスの事前検証を行うNB-IoTのオープンラボを各地で展開する。このほか、IoT管理プラットフォームやIoT向けのOS「Lite OS」を提供しているが、他社のプラットフォームやOSとの相互接続にも対応しており、自社の開発リソースは「選択肢の1つという位置付け」(邱氏)だ。

今年11月には日本でMBBフォーラムを開催する予定で、オープンな協業でIoTビジネスを促進したいという。

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