企業ネットワーク最前線

通信市場予測2016

サイバー攻撃に今年どう立ち向かう?――先進企業が始めている「3つの新対策」とは

文◎坪田弘樹(編集部) 2016.02.16

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

サイバー攻撃の脅威はますます高まるばかり。多くの企業担当者は、セキュリティ強化に役立つソリューションを探していると思うが、ガートナーの礒田優一氏によると、今後導入が加速するだろうセキュリティ対策が3つあるという。「ペイロード分析」「ネットワークトラフィックアナリシス(NTA)」「エンドポイントディテクション&レスポンス(EDR)」の3つだ。

 

「これまでのセキュリティ対策はプロテクト、つまり予防だったが、今後は投資が『Detection & Response』の分野に移っていく。ガートナーでは対策予算のうち半分以上をここに投資すべきだと考えている」

ガートナー ジャパンのリサーチ部門でITインフラストラクチャ&セキュリティ主席アナリストを務める礒田優一氏はそう話す。

 

ガートナー ジャパン リサーチ部門 ITインフラストラクチャ&セキュリティ 主席アナリスト 礒田優一氏
ガートナー ジャパン リサーチ部門 ITインフラストラクチャ&セキュリティ 主席アナリスト 礒田優一氏


「Detection & Response」とは、予防対策をすり抜けてきた脅威を早期に発見し対処するためのソリューションとその体制構築のことだ。現在、国内企業ではIT投資予算が減少する傾向にあるが、そうしたなかでも「セキュリティ投資は増える。その内訳としてDetection & Responseへの配分率が高くなる」と同氏は予測する。

日本年金機構の事件後、企業からの問い合わせが急増しており、標的型攻撃に対処するには予防対策だけでは不十分であるとの理解が広がっているためだ。なお、平均的な企業でIT予算の5~8%程度がセキュリティ対策に割り振られているという。

社内LAN・端末の挙動を監視では、標的型攻撃を防ぎ、万が一侵入を許した場合でも早期発見・対処を可能にするソリューションとして、どのような製品・サービスへの関心が高まっているのか。礒田氏はユーザー調査の結果から、現在および今後3年での導入が検討されているものとして、「ペイロード分析」「ネットワークトラフィックアナリシス(NTA)」「エンドポイントディテクション&レスポンス(EDR)」の3つを挙げる。

 


図表 2016年に導入検討が進むと見られる対策製品
図表 2016年に導入検討が進むと見られる対策製品

 

ペイロード分析はいわゆる「ネットワークサンドボックス」のことで、未知のマルウェアの侵入を検知・防御するためのもの。予防対策に有効で、すでに国内企業でも導入が進んでいる。

一方、残りの2つは、侵入を許したマルウェアを発見して対処するための製品で、2015年にようやく国内市場に登場し始めたばかりのものだ。

NTA/EDRのいずれも、従来のシグネチャー型のアンチウィルスでは発見できない未知のマルウェアを発見することを目的としている。

NTAは内部ネットワークを流れるトラフィックを解析して不正な通信を検知する。EDRは端末のふるまいを監視して感染端末を検知する。NTAは社内LANに設置するアプライアンス製品として、EDRはPC等の端末にエージェントを組み込む形で提供される。

なお、ここでのNTA/EDRの分類は「何を調べて検知するか」に基づいた分け方に過ぎず、製品によっては、社内LANと端末の双方を監視し、それぞれで得られたログデータを相関分析して脅威を洗い出す高度な機能を備えたものもある。

このNTA/EDRの分野で先行しているのが、パロアルトネットワークスやファイア・アイ、シスコシステムズ、RSA、DAMBALLAといったベンダーだ。他方、これまでセキュリティ業界で中心的な立場にあったアンチウィルスベンダーは動きが遅く、「トレンドマイクロやシマンテック、マカフィーがこの分野の製品を出してくるのは2016年からになる」と礒田氏は話す。

続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

スペシャルトピックスPR

logicool1709
yamaha1709
uniadex1709

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】IoTと宇宙
<Part 1>衛星画像で超広域IoT
<Part 2>これが未来の衛星通信だ
<Part 3>センチメーター級測位がIoTを変える

◆京セラコミュニケーションシステム 黒瀬社長「Sigfoxで世の中は変わる!セルラーIoTとは別世界だ」 ◆働き方改革で用途広がるPBX/ビジネスホン ◆導入後に困らないWi-Fiを作ろう ◆“タフな無線”でドローン操縦 ◆「IoT自販機」を地域の見守り拠点に

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー
次世代SPS2017_B

スペシャルトピックス

Office 365導入を成功に導くため NWを見直すべき10のポイントOffice 365導入を成功に導くため NWを見直すべき10のポイントOffice 365導入を成功に導くため
NWを見直すべき10のポイント

実際の失敗例をもとに、ネットワークの見直しのポイントを整理する。

無線LAN APだけで電子証明書も運用可能に 運用管理を容易化する工夫も満載!無線LAN APだけで 電子証明書も!

ヤマハのAPは内蔵コントローラ で複数のAPを統合管理できる。セキュリティ機能も充実だ。

Wi-Fiの見えない脅威を可視化・防御 ワイヤレスIPSをお求めやすい価格で!「見えない脅威」にさらされている
無線LANをどう守る?

Wi-Fiの見えない脅威を可視化・防御するワイヤレスIPSを手頃な価格で!

オンプレミス型のPBX/ビジネスフォンは“時代遅れ”では決してない。

機械学習/AIを使った自律運用型ネットワークをArubaは提案する。

ウォッチガードなら「導入運用の容易性」と「強固なセキュリティ」を兼ね備えたWi-Fi環境が手に入る。

パブリッククラウドの普及で、設計・構築・運用法が大きく変わった!

待望の後継機が遂に登場!電話番号の最大登録数は2倍に向上。

ソフトバンクのMDMは、管理者の運用負荷を軽減しながらセキュアな利用を可能にする。

働き方改革はICTツールの導入・活用から取り組むのが有効だ。

大量のアラートをさばくのに忙殺される、旧態依然の運用と決別しよう。

NECのソリューションなら、多様なモバイルワークをセキュアに実現!

「WhatsUp Goldならコスト半減も可能」。イプスイッチの関口氏はこう自信を見せる。

4~6人程度の会議に最適なロジクールのビデオ会議「MeetUp」とは?

ヤマハ独自の音声処理技術が、臨場感あふれる会議を実現する。

注目が集まるCASBのメリットを活かすには、運用負荷を軽減する仕掛けが不可欠だ!

アクセスランキング

月刊テレコミュニケーション
iot16
compass
packet

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2015 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます