J:COMがKDDIとのアライアンス戦略を公表、固定電話はケーブルプラス電話に集約

ジュピターテレコム(J:COM)は2010年7月27日、2010年12月期第2四半期決算説明会で、KDDIとのアライアンスの詳細について発表した。

同社は今後、(1)「J:COM PHONEプラス」の導入、(2)無料通話対象の拡大、(3)「au紹介取次」の開始、(4)「J:COMまとめ請求」の導入、(5)「J:COM WiMAX」の導入、(6)J:COM×auクロスセル・プロモーションという施策を順次実施していく。

第1弾となる連携施策と実施時期

(1)では、KDDIの「ケーブルプラス電話」の卸による固定電話サービスを2011年4月に開始する予定であり、新規ユーザーには新サービスを販売し、既存のレガシー電話ユーザーにも新サービスへの移行を促す。(2)関連では、既存J:COM PHONE加入者を対象とした優遇通話措置を、年末から来年4月にかけて実施。同社は通話料金が割引となるオプションサービス「とくとく・トーク」を提供中だが、加入ユーザーは従来の適用範囲に加え、KDDI固定電話との通話も無料とする。さらにJ:COM PHONEとauケータイを利用しているユーザーにはauケータイとの通話料優遇を実施する予定など、対象を拡大していく。

(3)はJ:COMユーザーにauケータイを紹介取次する。(4)はJ:COMサービスとauケータイの請求をJ:COMに一本化する。(5)はUQコミュニケーションズのWiMAXサービスをMVNOとして、「J:COM NET」のオプションサービスとして提供する。(3)と(4)は来年4月、(5)は来年1月から実施する予定。

(6)は、(1)~(5)の施策投入に先立ち、両社のパートナースキームの一環として、8月1日~9月30日までの2カ月間、まず関西でクロスセル・プロモーションを実施する。auユーザーにはJ:COMサービスを、J:COMユーザーにはauケータイを相互に訴求して、加入促進を図っていく。

クロスセル・プロモーションの概要

インフラ分野でもアライアンスを実施。現在のNTT東西等他事業者との相互接続を、2011年4月以降順次KDDI電話網との相互接続に切り替える。国際通信もKDDI網に集約させる。これにより、電話の運用コストの数%程度の削減を見込む。

J:COMでは、これらの施策を着実に実行することで、2015年までの累計で売上約800億円、利益面でも100億円程度の業績への貢献を期待しているという。

第2四半期の決算概況は、営業収益は前年同期比9%増の1775億円、営業利益は同8%増の329億円となった。ともに年度目標の進捗率は50%と49%であり、森泉知行社長は「順調に推移している」と語った。

決算概要を語る森泉知行社長

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