【ワイヤレスジャパン】「SDカードを挿すだけでIoT実現」、東芝がFlashAirのIoT活用をアピール

家電から産業用機器まで、今や非常に多くの機器に搭載されているSDメモリーカードスロット。そのSDメモリーカードを使って、手軽にIoTを実現するためのソリューションが、ワイヤレスジャパンの東芝ブースに展示されている。無線LAN対応のSDメモリーカード「FlashAir」を活用したソリューションだ。

FlashAirとは、無線LAN機能を搭載したSDメモリーカードのこと。SDメモリーカード単体で、無線LANアクセスポイントとして機能する。FlashAirを挿すだけで、その機器をネットワーク化することが可能だ。すなわち、SDメモリーカードスロット搭載機器とFlashAirを組み合わせれば、すぐにIoT機器へと生まれ変わるのである。

これにより、どんなことが可能になるのか。東芝ブース内でニフティがそのアイデアの1つとして紹介していたのは、家庭用電話機とFlashAirの組み合わせだ。いわゆる「振り込み詐欺」などの防止に役立てられる。

SDメモリーカードに録音された通話データをクラウドに送信。通話内容を分析し、振り込み詐欺の可能性が高い場合には、連絡して注意を促すというものだ。

スマートサーブプラットフォーム
ニフティが参考出品していたFlashAirとスマートサーブプラットフォームの連携デモ。電話機に挿したSDメモリーカードに保存された通話データをL2VPNでクラウドに送る。受話器後方に見えるのが専用VPN装置

ニフティは、L2VPNを使ってセキュアにクラウドへデータを送信するためのサービス「スマートサーブプラットフォーム」を提供している。スマートサーブプラットフォームは、専用VPN装置および、VPN装置の集中管理や家庭とクラウド間の通信の中継管理を行うスマートサーブセンターで構成され、ISPやクラウドは自由に選択できる。

電話機のほか、防犯カメラや施錠、照明、HEMSとの連携などが考えられるという。

dalchymia
ユビキタスのIoTプラットフォーム「dalchymia」。ブースでは、FlashAir対応SDメモリーカードを挿した温度・湿度計のデータをクラウドに送り、見える化するデモを行っている

ユビキタスは、FlashAirを使ってネットワーク化した機器のデータを蓄積・分析・活用するためのクラウドベースのIoTプラットフォーム「dalchymia」を展示していた。

単にIoTプラットフォームを提供するだけではなく、「第三世代FlashAirはLua機能に対応。Lua言語で書かれたスクリプトをFlashAirに保存し、どの条件のときにデータをアップロードするかなどのバッチ処理も行えるようになった。当社では、スクリプトを載せてカスタマイズしたSDメモリーカードの提供もできる」とのこと。

また、FlashAirの利点については、「多くの人が使い慣れ、信頼性も高いSDメモリーカードで既存の機器をIoT化できること」とアピールした。

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