【ワイヤレスジャパン】紛失・盗難PCに“自爆せよ”―― 富士通の情報漏えい防止ソリューション

ノートPCの軽量化が進み、通信環境も日に日に充実している。PCのモバイル運用はいまや、社外で活動する社員の業務効率を高めるうえで欠かせない要素になりつつある。だが、それに踏み切れない企業も多い。顧客情報や機密情報が入ったPCを紛失、あるいは盗難にあえば、即、企業にとって大ダメージになりかねないからだ。

ワイヤレスジャパン2010の富士通ブースでは、モバイルPCの情報漏えい対策をはじめとする、複数の法人向けソリューションのデモを実施している。

前述のような課題への対策としては、大きく2通りの方法が考えられる。1つは、そもそも中に情報を残さないシンクライアント型ノートPCを用いる方法。もう1つが、たとえ紛失・盗難が起こっても第三者が情報を取り出せないように遠隔操作する方法だ。

「CLEARSURE(クリアシュア)」は、後者の方法による紛失・盗難対策ソリューションだ。ノートPC内にリモート操作用の専用PHS通信モジュールを内蔵。万一、紛失・盗難が起きた場合、ユーザー企業の管理部門からPHS回線を利用してリモートでHDD内のデータを二度と解析・復元できない状態にしたり、PC起動を不可能にしたりできる。遠隔から、「自爆」あるいは「黙秘」状態にできるわけだ。

管理者のPCから、紛失・盗難PCへの命令を行うと(左)、PHS回線を通じてリモートで指示を実行。電源ON/OFFにかかわらず操作を受け付けない状態になる(右)

通信モジュールはPCの電源状態にかかわらず常時待ち受け状態を維持。PCの電源はONでもOFFでも関係なく、自爆を命じることができる。命令の実行結果の取得も可能で、その際、PCのおおまかな位置情報(緯度・経度)も得られる。「もし中身のデータに未練がある場合には、操作をロックしておいて探しにも行ける」(説明員)。

なお、このソリューションは「大量のモバイルPCを運用している金融・保険業の弊社ユーザーからのニーズを受けて開発したもの」(説明員)だそうだ。

もう1つ、携帯電話を活用したソリューションも紹介しよう。社員の健康管理を行う「まいにち健康Manager(仮称)」だ。現在開発中のもので、2010年12月の発売を目指しているという。

これは、携帯電話に内蔵された「活動量センサー」を活用したものだ。携帯電話での健康管理と言えば「歩数計」が馴染み深いが、歩く・走るスピードに関係なく歩数のみを図る歩数計と異なり、活動量センサーは身体活動の強度と活動時間をベースに、よりリアルに活動量を測定できるという。

この活動量のほか、iアプリから入力した体重や血圧、食事量等のライフログをデータベースに収集。グラフ表示などで健康情報を見える化する。企業内の健康管理室などから指導を行う際のデータとして活用できる。また、社内SNSなどに個人別に掲載したりすることも可能だ。

収集した健康ライフログを集計し、健康管理室などの指導用のデータとして活用(左)。また、そのデータを元に健康アドバイスメールが携帯に配信される(右)(クリックして拡大)

なお、活動量センサーは、富士通製携帯電話の複数機種にすでに搭載されており、iアプリを追加するだけで利用できるという。

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