【ワイヤレスジャパン】専門知識なしでも簡単! Makers時代のBluetooth Low Energyとは?

アイデアさえあれば、誰でもメーカーになれる「Makers」の時代。ノルディックセミコンダクターのブースでは、省電力無線「Bluetooth Low Energy」を活用したアプセサリー(アプリ+アクセサリー)が手軽に開発できるというSoCなどを展示している。

超低消費電力が特徴の近距離無線規格「Bluetooth Low Energy」。ノルディックセミコンダクターのブースでは、このBluetooth Low Energyを活用したサービスが紹介されている。

大手コンテンツプロバイダーのエムティーアイが運営する女性のための健康情報サイト「ルナルナ」が提供する「カラダフィット」だ。カラダフィットは、ヘアバンドやブレスレットとして装着可能なBluetooth Low Energy対応活動量計を利用したサービスである。計測データはBluetooth Low EnergyでAndroidスマートフォンに送信され、専用Androidアプリ上で消費カロリーなどを記録・管理できる。

ルナルナ
左がスマホアプリの画面、右がヘアバンドとして装着可能なBluetooth Low Energy対応活動量計

ノルディックセミコンダクター カントリー・マネージャーの山崎光男氏は、「単にBluetooth Low Energyに対応した製品を出すだけではマーケットは広がらない。こうしたサービス中心型が今後は主流になっていくだろう」と紹介した。

山崎氏によると、カラダフィットのようにスマートデバイス向けのアプリやサービスと連携したアクセサリーは「App-cessories(アプセサリー)」と呼ばれ、海外ではすでに多くのBluetooth Low Energy対応アプセサリーが登場しているという。

アプセサリーの例
Bluetooth Low Energyを活用したアプセサリーの例。左がリストバンド型の活動量計、右がペットや鍵などに取り付ける位置特定用のアプセサリー

アプセサリーの開発にあたって重要なのは、ハードウェアというよりもアプリやサービスの部分だ。しかし、スマートデバイス向けのアプリ/サービス開発者は、Bluetooth Low Energyのような無線技術に関する専門知識には乏しい。そこでノルディックが提供しているのが、RFプロトコルスタックとアプリケーション層が独立しており、無線技術の知識がなくても安全かつ短期間にBluetooth Low Energy対応アプリケーションを開発できるというSoC「nRF51822」だ。エムティーアイのカラダフィットにも採用されている。

また、これまで無線と縁がなかったメーカーにとっては、無線機器では電波法に基づいた認証取得が必要なこともハードルになっているが、この点についてもノルディックはRFモジュールベンダーと協力。TELEC(一般財団法人テレコムエンジニアリングセンター)の認証取得済みのnRF51822 SoC搭載RFモジュールを提供することで解決を図っているという。

さらには小ロットの需要にも積極的に応えていく。例えば従来、500個程度の小ロットだと単価は2000円くらいだったが、ノルディックでは「3ドルから5ドルをターゲットにしている」(山崎氏)という。3Dプリンターの登場などを背景に今、誰でもメーカーになれる「Makers」のムーブメントが話題だ。そして、アプセサリーの重要な担い手としてまさに期待されているのが、アイデアはあるが専門知識や大資本などは持っていないMakersたちだからである。

ノルディックでは、Bluetooth Low Energyを活用したアプセサリーを容易に開発可能な環境を提供することで、Makersやサービス事業者などに貢献していきたいという。

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