今回のワイヤレスジャパンでは、東京商工会議所(東商)、NTTドコモ、KDDI、中小企業のIT入門マガジン「COMPASS」による「中小企業モバイル活用フォーラム」も開かれている。全国の中小企業経営者やその支援者と、タブレットやスマートフォンの最新情報および活用方法を共有することが本フォーラムの目的だ。
ブースではまず、東商が6月に新設する「クラウドワークスクエア」について案内している。クラウドワークスクエアとは、「どこでも仕事ができる」をコンセプトにしたクラウド・モバイルの複合型ショウルームで、東京・丸の内にある東商内に設置される予定だ。東商が長年培ってきたネットワークを生かし、単なる展示スペースではなく、中小企業とIT事業者を結ぶ場となることを目指しているという。
ドコモの小型環境センサー。顧客の要望に応じて、指定の場所の環境情報をピンポイントで取得することも可能だという |
ドコモブースで最初に目に飛び込んでくるのは、パネル状の小型環境センサーの展示だ。ドコモは環境センサーネットワーク「ESN」を展開している。これは、全国の基地局などに設置したセンサーが収集した花粉・雷・紫外線・気温・湿度・雨量などの環境情報を提供するサービスだ。最近は基地局にセンサーを併設するだけではなく、顧客から要望があった場所にこの小型環境センサーを設置し、ピンポイントの情報を提供することも行っているという。例えば、ゴルフ場に雷情報を提供するなど、中小企業でも利用が進んでいるそうだ。
ほかにもスマートフォンが決済端末として利用可能になる「Anywhere」、日立システムズの中小企業向けクラウドサービス「Dougubako」などが展示されていた。
au 4G LTE対応のWindows 8タブレット「HP ElitePad 900 for au」(日本HP製) |
KDDIのブースでは、5月27日に発表されたばかりのWindows 8タブレット「HP ElitePad 900 for au」に触れることができる。KDDIのLTEサービス「au 4G LTE」対応の通信モジュールを内蔵したタブレットだ。
説明員によると、「iPadを初期に採用した企業は導入から丸2年が経ち、更改時期に来ている。『iPadは結局、電子カタログとしてしか利用しなかった』と、PCとしても利用できるWindows 8タブレットに高い関心を寄せる企業は多い」とのことだ。
また、KDDIはグループウェアやSDA、CRMなどがオールインワンで使えるクラウド型アプリケーション「KDDI Knowledge Suite」のアピールにも力を注いでいた。
中小企業モバイル活用フォーラムではさらに3日間の会期中、セミナーも連日行っている。ドコモやKDDI、ITコーディネータなどによる講演やパネルディスカッションなど盛りだくさんの内容なので、ぜひ足を運んでみてほしい。