企業ネットワーク最前線

【佐藤総合計画】 iPhone 5でワークスタイル変革の「動機づけ」

文◎太田智晴(編集部) 2013.01.16

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

東京ビッグサイトなどの設計で知られる組織設計事務所の佐藤総合計画。ワークスタイル変革を推進する同社では、その一環としてiPhone 5を導入した。LTEによる高速通信とテザリング機能で最先端のリアルタイムコミュニケーションが実現するなど、早くも大きな効果が出ているという。


早稲田大学大隈講堂の設計者で日本建築学会会長も務めた建築家、佐藤武夫氏。当時、早稲田大学教授だった同氏の自宅事務所として1945年にその歴史をスタートさせたのが佐藤総合計画である。創設以来これまで、建築業協会賞特別賞を受賞した「東京国際展示場」(東京ビッグサイト)をはじめ、公共建築物の設計を中心に数多くの実績を積み重ねてきた。現在の社員数は約300名。国内で十指に数えられる組織設計事務所だ。


佐藤総合計画(AXS)の本社ビル(東京都墨田区)。もちろん同社自身の設計によるものだ
佐藤総合計画の本社ビル(東京都墨田区)。もちろん同社自身の設計によるものだ


その同社は2012年11月、ワークスタイル変革を目的に約200台の「iPhone 5」を導入した。「こんなにいいとは思わなかった」と執行役員 社長室長の笠井隆司氏は顔をほころばせるが、iPhone 5という最適解に至るまでには二転三転もあったようだ。

フィーチャーフォンの導入に若手が「待った!」

直接の発端は、3.11だった。東日本大震災は多くの教訓を我々にのこしたが、その1つがBCP(事業継続計画)の見直しである。従来、佐藤総合計画では携帯電話を所員の一部にしか貸与していなかった。しかし、BCPのためには連絡手段を会社が貸与することも必要という考えから、携帯電話の会社支給に関して検討をスタートさせたのである。

最初に候補として挙がったのはPHSだった。震災時の話を聞いてみると、「PHSがつながりやすかった」という意見があったからだ。「ところがPHSでもメールの受信はできるが、設計事務所にはCADデータが付きもの。『PHSでは、とても機能しない』となった」(笠井氏)。

次に有力候補となったのはフィーチャーフォンだった。「導入一歩手前」のところまで検討が進むが、ある若手所員が“待った”をかけた。「今さらフィーチャーフォンを配るというのは、『事務所に戻ってから報告書を書け』ということですか」

建築の世界では、打ち合わせ内容を早期に施主と確認しておくことが重要となる。リアルタイムに取りまとめ内容を確認することが大切なのだ。先ほどの「報告書」とは、この打ち合わせ記録に関する報告書を指す。その若手社員は以前から個人所有のiPhoneとiPadを活用し、事務所に戻るまでに報告書を仕上げていたという。

フィーチャーフォンでは、これからの時代にふさわしいワークスタイルは実現できない――。彼はそう指摘したわけだ。

奇しくも佐藤総合計画では、働き方を見直すためのワークショップを立ち上げるなど、働き方に関する意識改革と環境整備に向けても本格的に動き出していた。約20名で構成された「電話検討委員会」には先ほどの若手所員も新メンバーとして参加。ワークスタイル変革による業務効率化という新たな目的も加え、皆が意見を出し合い約半年間の試行錯誤を経て、佐藤総合計画はスマートフォンへと舵を切った。

 

スペシャルトピックスPR

skyley1708
ibm1708
logicool1709

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】セルラーLPWAでGO!
●LTE-MとNB-IoTの違い/●世界のセルラーLPWA商用展開マップ/●注目セルラーLPWA事例 ほか

◆[インタビュー]NTTドコモ 執行役員 大野友義氏「対話型AIであらゆる生活を革新」 ◆LTEコードレス「sXGP」- 自営PHSから自営LTEへ ◆OTTも参戦!海底ケーブル市場の今 ◆ネットワーク監視ツール ◆働き方改革で拡大する法人スマデバ

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー
yamaha_YSL_V810

スペシャルトピックス

パブリッククラウドの普及で、設計・構築・運用法が大きく変わった!

待望の後継機が遂に登場!電話番号の最大登録数は2倍に向上。

ソフトバンクのMDMは、管理者の運用負荷を軽減しながらセキュアな利用を可能にする。

働き方改革はICTツールの導入・活用から取り組むのが有効だ。

大量のアラートをさばくのに忙殺される、旧態依然の運用と決別しよう。

NECのソリューションなら、多様なモバイルワークをセキュアに実現!

「WhatsUp Goldならコスト半減も可能」。イプスイッチの関口氏はこう自信を見せる。

4~6人程度の会議に最適なロジクールのビデオ会議「MeetUp」とは?

ヤマハ独自の音声処理技術が、臨場感あふれる会議を実現する。

注目が集まるCASBのメリットを活かすには、運用負荷を軽減する仕掛けが不可欠だ!

ヤマトの総合物流ターミナル「羽田クロノゲート」で様々な付加価値!

RADIUS内蔵APとの連携で無線/有線LANの両方でデジタル証明書認証

LPWAネットワークを自ら構築するなら、世界で豊富な実績を誇るキャリアグレードのActilityだ。

業界最高レベルのキャリア/サービスプロバイダ向けルータが登場する。

無線プロトコルスタック「SkWAN」搭載のLPWA基地局なら、1台で最大6400台のエンドデバイスを接続できる!

IBM Watsonが最適な活用方法や脅威対策を提供! 先進のPC/スマホ一元管理を実現する「IBM MaaS360」とは?

アクセスランキング

月刊テレコミュニケーション
emc
compass
packet

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2015 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます