KDDI田中社長「ネットワークは数よりも質を訴求」

KDDIは、冬モデルに投入するスマートフォン/タブレット全機種をLTE対応とする。「つながりやすい」といわれる800MHz帯を使うことで、下り最大75Mbpsの高速化を全国で実現する。対応エリアについては、10月末時点で実人口カバー率84%、2013年3月末時点で同96%にする計画。さらに2013年以降、112.5Mbpsの高速化も予定している。

田中孝司社長は「ドコモより1年遅れてLTEを開始したが、全国で75Mbpsに対応することで、一気に他社を抜いて垂直立ち上げで展開する」とエリアにおける優位性を強調した。

KDDIでは、“電波のつながり”にもこだわっている。

LTEがつながりにくい場所にはピコセル(小型)基地局を設置することで、きめ細かなエリアを構築し、高スループットを実現する。同社によると、LTEでピコセルを導入するのは世界でも初めてだという。

通常の基地局とピコセル基地局を組み合わせ、きめ細かなエリア構築を目指す

また11月からは、LTEと3Gネットワークの間を移動した場合でも通信の途切れを最小限に抑える技術「Optimized Handover」を全国で導入する。

Optimized Handover技術により、LTEエリアと3Gエリアをシームレスに接続する

通常、LTEエリアから3Gエリアに移動すると、基地局を移動してから接続するため5秒程度中断する。Optimized Handoverの導入により、LTEエリアにいる間に3G基地局への接続要求などの処理を行い、通信の途切れを最小限に抑えてデータ通信を継続することが可能になる。

折に触れLTEの基地局数をアピールするソフトバンクに対し、田中社長は「ネットワークはやはり質が重要。顧客のウォンツに対して、数の比較ではなく質で訴求したい」と語った。

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