総務省は2011年9月6日、700/900MHz帯の参入希望調査の結果を発表した。同調査は、700/900MHz帯移動通信システムの導入を計画する事業者を対象に、8月2日から8月31日まで実施されたもの。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスの4社が参入希望を提出した。携帯キャリア4社は一体どのような割当を希望したのか。
まず割当を希望する周波数帯だが、注目されるのはソフトバンクが900MHz帯の15MHz幅×2のみを希望したことだ。NTTドコモとKDDI、イー・アクセスが700MHz帯または900MHz帯を希望したのに対し、ソフトバンクは2012年から利用可能になる900MHz帯に的を絞った格好だ。700MHz帯が利用可能となるのは2015年の見込みで、「そんなには待っていられない」ということだろう。
また、ソフトバンクは、免許人が満たすべき要件について「900MHz帯は800MHz帯の未割当者に限る」とするよう求めた。800MHz帯はNTTドコモとKDDIが割当を受けている。このほか、KDDIとイー・アクセスは、700/900MHz帯の一方の割当を受けた者は、もう一方の割当を受けられないようにするべきと希望した。
導入技術についてもソフトバンクは他社と異なっている。NTTドコモ、KDDI、イー・アクセスがLTEと回答したのに対し、ソフトバンクは当初HSPA+を先行導入し、2015年からLTEを導入していくとしている。
なお、総務省は、同調査への回答は任意であり、今回の回答によって実際の申請の可否や内容が拘束されることはないと説明している。