「仮想化環境」の災害対策は大丈夫?――ネットワンがバックアップ/DRソリューション

東日本大震災を契機に災害対策ソリューションへのニーズが高まっているが、「仮想化環境」のバックアップ/ディザスタリカバリはどう行えばいいのか。ネットワンシステムズが8月24日、記者説明会を開いた。

東日本大震災の発生以来、企業ではBCP(事業継続計画)の策定/見直しが急務となっているが、ICTインフラの災害対策という観点では「仮想化環境」と「物理環境」のどちらが優れているのだろうか――。ネットワンシステムズの答えは、仮想化環境だ。同社の渋屋隆一氏によれば、仮想化環境のほうが低コストでバックアップ/ディザスタリカバリのソリューションを導入/運用でき、かつ復旧時間も短縮できるという。

ネットワンシステムズは2011年8月24日、仮想化環境における災害対策ソリューションに関する記者説明会を開催。仮想化環境のバックアップ/ディザスタリカバリに対する同社の取り組みをアピールした。

ネットワンシステムズ ビジネス推進グループ マーケティング本部 ソリューション・マーケティング部 渋屋隆一氏 ネットワンシステムズ サービス事業グループ プロフェッショナルサービス本部 ビジネスコンサルティング部 櫻井伸仁氏
ネットワンシステムズ ビジネス推進グループ マーケティング本部 ソリューション・マーケティング部 渋屋隆一氏 ネットワンシステムズ サービス事業グループ プロフェッショナルサービス本部 ビジネスコンサルティング部 櫻井伸仁氏

BCPの観点から見た「仮想化環境」のメリットとは?

まず仮想化環境と物理環境の比較から始めよう。ネットワンの渋屋氏が物理環境での災害対策のデメリットとして指摘したのは、第一にハードウェアコストの問題だ。物理環境では「基本的にバックアップサイトにも同一のハードウェアを用意する必要がある」(渋屋氏)。また、OSパッチの適用やアプリケーションのアップデートなども、バックアップサイトでもプライマリサイトと同様のメンテナンスが発生するため、運用コストもかさんでしまうという。

さらに物理環境ではアプリケーションの起動方法など特定担当者への依存度が高く、復旧手順も複雑化するため、復旧にかかる時間も長期化する可能性があるとした。「もちろん重要度が高いシステムについては、物理企業であっても、しっかり災害対策をしている企業はあるが、それ以外のシステムまで手を伸ばせないのには、このような理由があるのではないか」と渋屋氏は語った。

物理環境での災害対策のデメリット
物理環境での災害対策のデメリット

一方、仮想化環境の場合、コンピューティング環境がカプセル化されているため、「同一のハードウェアである必要はなく、いろいろなハードウェアに復旧できる。例えば、老朽化したサーバーなども再利用できる」。このためハードウェアコストを抑えられるし、運用面でも物理環境のような二重メンテナンスは発生しない。さらに、仮想化環境では障害時に別のハードウェアに切り替えることも容易なため、復旧時間も短縮できるとした。

仮想化環境での災害対策のメリット
仮想化環境での災害対策のメリット

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