伊藤忠テクノソリューションズ（CTC）は2017年7月26日、SOMPOホールディングスのグループ企業で施設介護サービスなどを提供するSOMPOケアネクストに、排泄予知デバイス「DFree（ディーフリー）」を提供したと発表した。DFreeはトリプル・ダブリュー・ジャパンが開発した。
SOMPOケアネクストは昨年6月から同デバイスの実証実験を開始しており、今年4月から本格利用を始めた。10月までに全国116カ所の高齢者向け介護施設に順次導入する予定だという。
使い方だが、介護施設の入居者の下腹部にDFreeの超音波センサー部を医療用テープなどで装着。超音波センサーで膀胱の動きを検知・分析することで、介護職員は排尿のタイミングをタブレット端末やスマートフォンから事前に確認できる。
DFree導入前は、介護職員が決められた時間になると入居者をトイレに誘導したり、失禁を防ぐためにおむつを使用しており、入居者の精神的ストレスや職員の負担を増やしていた。しかし導入後は、それぞれの入居者ごとに適切なタイミングでトイレへ誘導でき、誘導回数の削減にもつながったそうだ。
CTCはDFreeのほかにも、介護職員のバイタルデータや位置情報などを取得し、ストレス状況や身体の負荷を分析するIoTソリューションの実証実験を行ってきた。今後は同ソリューションの実用化に向けた評価も行うという。
