NTTコムが「Global Cloud Vision」に関する説明会を開催――2015年度はキャリアクラウドを強化

NTTコミュニケーションズは2015年4月7日、同社の企業向けサービス全体のビジョンである「Global Cloud Vision」に関する説明会を開催した。

NTTコミュニケーションズ代表取締役社長の有馬彰氏

11年10月に発表されたGlobal Cloud Visionは、顧客企業のオンプレミスシステムのクラウド化を契機に、拠点やサービスごとに分散しているICT環境をグローバルで最適化し、経営改革に貢献することを目的としている。

登壇した代表取締役社長の有馬彰氏は、まずこの1年間の主要サービス展開実績を紹介した。

それによると、データセンターはサーバールーム面積が34.9万㎡に拡大。特にe-shelter買収による7.3万㎡の増分により、海外における面積は22.1万㎡となっている。有馬社長によると、「面積では世界3番目くらいの規模になる」という。

また、クラウドサービス拠点数は16拠点(14年度は12拠点)、顧客数は7300(13年度は5300)まで拡大した。そして、VPNの提供国/地域はVirtela社の買収により、それまでの160カ国/地域から196カ国/地域に広がったという。

15年度については、「ネットワークと一体的に提供するキャリアクラウドの強化」「仮想化/Software Defined化の加速」「API機能の拡充」の3点に取り組む。

このうちネットワークについては、Arcstar Universal Oneに「他社クラウド接続オプション(仮称)」を追加する。これにより、接続料無料でNTT Comクラウドにつなげるだけでなく、他社クラウドへも安価かつ迅速に接続することが可能になる。すでにSalesforceに対応しているが、今年8月にはAmazon Web Servies(AWS)とMicrosoft Azureへの接続オプションを提供する。さらに、接続事業者や拠点を順次拡充する予定だ。

データセンターについては、米国や英国、香港など海外6カ所、国内3カ所(川崎第1、東京第7、大阪第5)の計9カ所を新設する。

また、クラウド型アプリケーションのラインナップに同日、認証/アクセス管理サービス「ID Federation」が追加された。企業内システムとNTTコムの主要サービス、他社SaaSへのシングルサインオンなどを実現する。

「ID Federation」のサービス提供イメージ

このほか、IoTへの関心の高まりを受けて、新たな取り組みも強化する。具体的には、グローバルに展開するネットワーク/クラウド/コロケーションを活用した、セキュアなIoTソリューションを推進している。独自のSDN技術などを活用したEnd-Endのセキュア通信を検討しているという。

2015年度はIoTソリューションも推進する

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