SPECIAL TOPIC5Gの電波干渉回避へ、高まる時刻同期の重要性 アンリツ計測器なら大丈夫な4つの理由

5G/ローカル5GやIP映像伝送、MECによる低遅延アプリなど、高精度な時刻同期が必要とされるシステムが社会に浸透し始めた。その構築・運用にあたり、「時刻同期は難しそう」と臆する人も少なくないはずだ。でも、徹底的に現場目線で設計されたアンリツの測定器「MT1000A」があれば心配無用だ。5G網の同期検証も障害解析も、もう怖くない。

「衛星が見えない・足りない」 試験にありがちな場面でも安心1つが「ホールドオーバー対応」だ。

試験・検証作業はGNSS衛星が見えない場所で行われることも多いが、衛星からの基準信号を失うと、時刻は徐々にズレていく(ドリフトと呼ぶ)。

そこで、前述の新モジュールの出番だ。原子時計を内蔵しているので、衛星の可視性が失われた状態でも正確な時刻を保持できる。「測定したい場所で基準時刻が取れなくても、屋上などで時刻を取って測定に行けばいい」と話すのは、アンリツの伊藤智宏氏だ。

アンリツ 通信計測カンパニー サービスインフラストラクチャーソリューション事業部 ソリューションマーケティング部 課長補佐の亀山祥弘氏(左)と、主任の伊藤智宏氏

アンリツ 通信計測カンパニー サービスインフラストラクチャーソリューション事業部 ソリューションマーケティング部 課長補佐の亀山祥弘氏(左)と、主任の伊藤智宏氏

加えて「マルチGNSS対応」も、利便性を高めるポイントの1つだ。

時刻同期を行うには最低4つの測位衛星を見通しで補足する必要があり、GPSだけだと時間帯によっては足りないこともあるが、MU100090BモジュールはGPS、QZSS(みちびき)、Galileo(EU)、GLONASS(露)およびBeidou(中)と複数の測位衛星に対応。「条件の良い衛星を使って高精度で基準時刻を得るチャンスが広がる」(亀山氏)。

3つめは「遅延測定」機能だ。

PTPによる時刻同期は、PTPパケットをマスタークロックからイーサネットを経由して送ることで実現されるが、このパケットの遅延が時刻同期を狂わせる要因になる。

ズレの要因は2つある。1つは遅延の揺らぎだ。遅延の大きさが変わるとその分、時刻も揺らぐ。もう1つは、上り通信と下り通信の遅延の差である。この遅延の非対称性と揺らぎを「いかに一定にするかがPTPで時刻同期するネットワークの要になる」(亀山氏)。

MT1000Aはナノ秒オーダーの遅延測定機能を持ち、MU100090Bはタイムエラー測定および遅延測定のための基準タイミング生成機能を備える。2台の測定器で対象のネットワークを挟むことで、上下リンクの非対称性と遅延のゆらぎを検証・評価することが可能だ。

リモート操作サービスで現地作業をベテランがサポートそして、フィールド作業において最も頼もしく感じられるのが最後のポイント、クラウドベースの測定器遠隔操作サービス「SORA(Site Over Remote Access)」だ。

現地作業の際、図表のようにスマートフォンのテザリングでアクセスすれば、測定器がどこにあってもインターネット経由で操作が可能だ。伊藤氏は「複雑な作業も、熟練の作業員がオフィスから遠隔でサポートできる」と話す。

図表 SORA(Site Over Remote Access)の利用イメージ

図表 SORA(Site Over Remote Access)の利用イメージ

時刻同期が重要になったために、5G基地局サイトの建設・運用は複雑化し、試験内容も実に多様になった。「作業者にとって測定器を使う作業は多くの工程の一部。測定器の使いこなしや問題の切り分けに割くことができる労力は限定的」と亀山氏は指摘するが、SORAを使って熟練作業員が複数現場をサポートできれば作業効率は格段に向上するはずだ。試験作業のトレーニングにも使えるし、トラブルシューティングの効率化・迅速化にもつながる。

さらには、測定結果を自動的にクラウドへアップロードし、オフィスと現場で共有したり、「予め用意した設定ファイルと操作シナリオをネットワーク経由で送って、測定から結果取得までを自動化することも可能だ」(伊藤氏)。これなら、5Gや時刻同期技術の経験が浅い技術者でも不安なく作業できる。

PTP時刻同期はローカル5G、さらには放送・映像配信業界や金融、交通など様々な業界・分野で需要が高まっている。その信頼性を縁の下で支える試験・検証作業において、アンリツの測定ソリューションは心強い味方となってくれるはずだ。ソリューションの詳細は、https://www.anritsu.com/ja-jp/test-measurement/solutions/mt1000a-02/index?ptpid=21401で確認できる。

<お問い合わせ先>
アンリツ株式会社
通信計測営業本部 営業推進部
TEL:046-296-1208
E-Mail:SJPost@zy.anritsu.co.jp

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