ミリ波センサーと点群データで人の姿勢を高精度に推定、富士通が新技術

富士通は2022年7月6日、ミリ波センサーで取得される粒度の粗い点群データから、人の姿勢を高精度に推定できる新技術を開発したと発表した。

同社によれば、今回開発した技術は79GHz帯の一般的なミリ波センサーを用いて人の詳細な行動分析を実現するもの。

近年、病院や介護の現場では、患者や高齢者の安全を守り、かつ看護師や介護者の業務負担を低減するため、センサーを利用した見守り技術に期待が集まっている。特にミリ波センサーを用いた見守り技術は、個人を特定する情報の取得リスクが低く安価に導入できるなどの利点がある。

しかし、一般に普及している安価なミリ波センサーは粒度の粗い点群データしか得られないため患者や高齢者の転倒を高精度に検知できないほか、転倒前後の行動の詳細な分析も困難だった。

今回、対象者の一連の動作における点群データの時系列情報を融合処理することで、粒度の粗い点群データからでも姿勢推定に必要な粒度が細かい点群データへの拡張を可能とし、そこに高精度に姿勢を推定できる独自のAIモデルを組み合わせて、転倒などの確実な検知とプライバシーの配慮の両立を実現したという。
 

開発した技術の全体イメージ

開発した技術の全体イメージ

今後は2022年8月以降に実際の高齢者施設において実証実験を予定していくとしている。

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