ワイヤレスジャパン/WTP2022製造現場での高信頼な無線通信を実現、ATRのマルチダイバーシティ無線LAN

「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2022」のFlexible Factory Projectは、製造現場のDXを支える無線技術・ソリューションを紹介するブースだ。その一角で、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は、電磁ノイズが発生する環境下でも高信頼な通信を可能にする「マルチダイバーシティ無線LAN(MD-WLAN)」を紹介している。

DXの進展により、工場などの製造現場では通信インフラとして無線を導入する動きが高まっている。しかし、高周波利用設備などの産業機器から放射される電磁ノイズ、あるいは同じ周波数帯で動作する管理外の無線機器や建屋外からの干渉など、通信を阻害する要因は少なくない。

そこで国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は、電磁ノイズが発生する環境下でも高信頼な無線通信の確立を目指し、マルチダイバーシティ無線LAN(MD-WLAN)の研究開発に取り組んでいる。

 ブースに展示されていたMD-WLANの実機

MD-WLANは、①マルチポイント通信(空間的なダイバーシティ)、②マルチチャネル通信(周波数ダイバーシティ)、③符号化伝送制御(時間軸のダイバーシティ)という3種類のダイバーシティを効率的に活用することで、干渉やノイズに強く、安定した低遅延通信を実現することができる。

工場を想定した環境での評価試験では、移動体からの映像伝送も常時10ms以下の低遅延で行えることが実証されたという。

 移動体からの映像伝送では無線LANよりも安定した通信を行える

MD-WLANは遠隔監視や遠隔操作などの産業向けアプリケーションへの応用が可能であり、様々な現場への普及を目指したいとしている。

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