IIJら3者、IoTデバイス向けセキュリティ対策サービス「IoTトラストサービス」を開始

IIJ、IIJグローバルソリューションズ、アイビーシーの3社は11月30日、IoTデバイス向けセキュリティ対策サービス「IoTトラストサービス」の提供を開始した。ブロックチェーン技術を活用することで、IoTデバイスの信頼性を高めるという。

IIJ、IIJグローバルソリューションズ、アイビーシーの3社は11月30日、IoTデバイス向けセキュリティ対策サービス「IoTトラストサービス」の提供を開始したと発表した。

説明会の冒頭、IIJ IoTビジネス事業部長の岡田晋介氏がIIJグループのIoT事業の概況について説明。


IIJ IoTビジネス事業部長 岡田晋介氏

2020年度はコロナの影響でリモートメンテナンス用途など、法人向けモバイルサービスの需要が伸びた一方で、新規事業の取り組みは一時停滞した。しかし2021年度は回復基調にあり、10月末時点の集計では、案件数は昨年度を上回っているという。今後は、世界的な半導体不足を受け、通信モジュールを搭載する機器の納期への影響などが出始めるといった懸念は一部あるが、引き続きの成長が見込まれるという。


IIJのIoT案件概況

IoT案件の中身を見ると、産業分野などを中心に実業務への本格導入が進んできており、「お客様の意識の変化として、これまで以上にセキュリティにかかわるご相談が増えつつある」と岡田氏は話した。

これらの背景を踏まえ、IIJグループはIoTサービス・ソリューションの拡充を進めており、今回の「IoTトラストサービス」の提供はその取り組みの一環だという。

ブロックチェーン技術でIoTデバイスを認証IoTトラストサービスは、IoTデバイスの信頼性を高める認証プラットフォームで、「セキュリティ機能」と「リソース管理機能」からなる。

セキュリティ機能では、IoTデバイス個体とファームウェアを自動で定期的に認証する。リソース管理機能では、デバイスとファームウェアがGUIから管理できる。また、OTA機能を実装しており、自動でファームウェア更新が可能だ。


IoTトラストサービスの概要

特徴は3つある。まず1つ目が全自動であることだ。デバイス/ファームウェア認証の為の鍵取得、プロビジョニング、認証、更新を自動で実施する。2つ目は認証用/証明書の代わりに独自IDを採用していること。秘密鍵、公開鍵、独自IDにより、専用チップ不要でデバイス認証が可能になっている。3つ目は、ブロックチェーン技術を活用していることだ。認証用公開鍵をセキュリティの強固なブロックチェーン上に格納することで、プライベートCAとしての信頼性を向上させている。


IoTトラストサービスの3つの特徴/メリット

「証明書機能を安価に提供し、鍵・証明書発行の手間を軽減する。さらにデバイスの製造時、出荷時の二段階によるプロビジョニングによって強固なセキュリティを担保している。これらの特徴により、CA認証局不要で運用の手間とコストを削減できる」とIIJグローバルソリューションズ 営業本部 営業開発部長の稲田憲二氏は述べた。


IIJグローバルソリューションズ 営業本部 営業開発部長 稲田憲二氏

IoTトラストサービスには、アイビーシーが独自開発したセキュリティ電子証明基盤「kusabi」が採用されている。

kusabiは「電?証明システム」と「デバイスプロビジョニングシステム」の2つで構成されている。それぞれ2018年5月に特許を取得し、電子証明システムは2021年9月に米国特許も取得した同社の独自技術となる。

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