（左から）NECプラットフォームズ ネットワークプロダクツ事業部 マネージャーの久富哲也氏、同 主任の佐藤昌良氏、同 主任の鈴木英嗣氏

　オフィス以外の場所でも仕事をすることが当たり前となりつつある現在、多くの企業がスマートフォンを業務に活用しているが、長年慣れ親しんだ使い勝手や安定性から、オフィスの固定電話が必須であることに代わりはない。とはいえ、通話用途だけでは、更改予算の承認を経営層から得るのが難しくなっている。

　そうしたなか、NECが6年ぶりに刷新したコミュニケーションサーバ「UNIVERGE SV9000CTシリーズ」は、「UNIVERGE Integration Platform」を介し、様々なシステムやクラウドサービスとの相互接続性を高めた製品。ソリューション連携で多様な機能を利用できるため更改の大きなきっかけとなるのはもちろんのこと、「電話機をユーザインターフェースとし最新のITサービスを利用できる」（ネットワークプロダクツ事業部 マネージャーの久富哲也氏）のがメリットだ。

セキュリティ機能を強化　スマホと同じ操作性の電話機も

　UNIVERGE SV9000CTシリーズは、大企業向け「UNIVERGE SV9500CT」とSMB向けでホテルや病院で特にニーズの高い「同 SV9300CT」からなる。いずれも既存機種「UNIVERGE SV9500/SV9300」の機能を継承しつつ、さらなる強化を図っている。

　そのうちの1つがセキュリティ機能だ。ネットワークプロダクツ事業部 主任の鈴木英嗣氏によると、「国際通話料金の高額請求への注意が回線事業者からも報道発表されており、お客様のPBXに対するセキュリティ意識が高まっている」とのことで、今回、セキュリティ対策にも力を入れている。具体的には、ログイン認証を連続して失敗すると当該内線番号のログインを受け付けない「端末不正ログイン対策」と、異常な発信があると自動的に規制を行い、社内外からの不正な国際電話発信による高額請求被害を抑止する「不正アクセス対策」が新機能として追加された。

　「UNIVERGE SV9000CTシリーズ」に合わせて、端末のラインナップも充実を図る。

　まず7月末にリリースする「UNIVERGE GT890」は、タッチパネルを採用したAndroid OS端末。スマホ用と同じソフトフォンUNIVERGE ST500を内蔵しているので、同じ操作性で、スマホやGT890同士でのビデオ通話も行える。その他、様々なアプリケーションも搭載可能で、今後、オフィスの受付やホテルの客室用への応用も検討されている。

　8月には、「UNIVERGE DT900シリーズ」に新たに3機種ラインナップを追加予定だ。このうち「UNIVERGE DT930（32TCG）」は液晶ディスプレイがタッチパネルのため、「ナビゲーションボタンやフリック、スワイプ操作で、顔写真付きの電話帳やショートカット機能などを使え、スマートフォンに近い操作が可能」とネットワークプロダクツ事業部 主任の佐藤昌良氏は話す。

「UNIVERGE DT930（32TCG）」は液晶ディスプレイがタッチパネルになっており、直感的な操作を実現する

　「UNIVERGE DT920（32LCG）」は、可変機能ボタンの割り付け名称や画像をディスプレイに表示可能なセルフラベリング電話機。機能ボタンの名称変更の頻度が高いコンタクトセンターなどでのニーズを見込んでいるという。

　「UNIVERGE DT920（6DG）」は、機能を最小限に抑えたローエンドモデルとなっている。

　「オフィスのコミュニケーションはスマホだけで十分」そう考えている企業にこそ、UNIVERGE SV9000CTシリーズと新端末で違いを実感してほしい。