ハカルプラス LoRa無線機 後付け簡単&低コスト! 5km飛ぶ「LoRa無線機」で始める設備のIoT化

2017年のIoTの本格普及から早くも2年。現在では製造業を中心に、物流、エネルギー、ビルメンテナンスなど、様々な業界で活用が進んでいる。一方で、「IoTの導入を検討しろとトップから言われているが、何から始めればよいかわからない」「古い設備なので、センサが搭載されておらずIoT化は難しい」「工場の設備をネットワークに接続したくない」といった導入段階での課題を抱えている企業も多い。この導入時のハードルをぐっと下げるソリューション、それがハカルプラスの提供する「LoRa無線機」である。
(右から)ハカルプラス 新規事業開発本部 本部長の坂口順一氏と、戦略製品開発本部 戦略技術開発課 課長の野村勉氏

(右から)ハカルプラス 新規事業開発本部 本部長の坂口順一氏と、戦略製品開発本部 戦略技術開発課 課長の野村勉氏

 ハカルプラスは計測機器メーカーとして1916年に創業し、2016年の創業100周年を機に、タケモトデンキから現在の社名に変更。同社のコアである「はかる技術」に付加価値をプラスして、事業を拡大していくという思いをこの「ハカルプラス」に込めた。同社は現在、「計測」、「計装」、「計量」、「メディカルケア」の4事業を展開しているが、2018年に新規事業の一環として開発されたのがこの「LoRa無線機」である。

 LoRa無線機は、低コストでデータの収集・見える化を実現するIoT機器である。「アナログ信号、接点信号、RS-485通信さえあれば、既存の機器や装置に簡単に後付けできることが最大の特徴です」と新規事業開発本部 本部長の坂口順一氏は語る。

 LoRa無線機はその名の通り、LoRaという低消費電力で広いエリアをカバーできる無線通信技術、LPWAの一種を採用している。LPWAにも様々な種類があるが、「当社が提供してきた計測機器との相性が良かったことがLoRaを選んだ理由です」と戦略製品開発本部 戦略技術開発課 課長の野村勉氏は明かす。LoRaにはLoRaWANとLoRa Privateの2種類があるが、同製品はLoRa Privateを使用している製品である。

 LoRa無線機は「見通しで最長5kmの通信が可能」(坂口氏)であり、鉄製の制御盤の内部に設置した場合でもアンテナを外出しすることなく、見通し1.5kmの通信が可能である。これらの数字は実証実験で確認済みである。

 また、ビル等の建物内も広くカバーできることもLoRa無線機の特徴の一つである。ある高層ビルの1階にIoTゲートウェイ、40階にLoRa無線機を置いて上下間170mでの実証実験を実施したところ、縦方向においても安定した通信が行えることを確認できた。

 さらに、「かかる費用は機器代のみ。毎月の通信費がかからない点も当製品の特徴です」と坂口氏は語る。

図表1 LoRa無線機のシステム概要

図表1 LoRa無線機のシステム概要
画像をクリックして拡大

 なぜ、ハカルプラスはLoRa無線機の開発に踏み切ったのか。

 同社の既存顧客にIoTについてヒアリングしたところ、「IoTの導入はこれから」という企業が意外に多く、積極的に取り組もうと思っている企業からも、「設備が古く、IoT化したくてもできない」「セキュリティの観点から、IoT機器を社内ネットワークに接続したくない」といった声が多く聞かれたという。

 こうした課題へのソリューションとして開発されたのが、このLoRa無線機である。

 LoRa無線機は、同社がこれまで展開してきた変換器と組み合わせて使用することもでき、様々な信号の見える化が可能となる。つまり、同社の「はかる技術」に付加価値を与え、同社の「はかる」ビジネスの拡大も期待できるのだ。

豊富なラインナップで低コストにIoTを実現


 LoRa無線機には、複数のモデルが用意されている。まずは、アナログ信号4点、接点信号4点、RS-485通信に対応した多機能4点モデルの「HLR-A4C4」である。また、シンプルモデルとしては、アナログ入力1点の「HLR-A1」、接点入出力1点の「HLR-C1」、RS-485通信の「HLR-RS485」がある。さらに最近、「接点モデルについては2点モデル『HLR-C2』もラインナップしました」と坂口氏は説明する。

LoRa無線機は複数モデルをラインナップ。(左から)多機能4点モデルの「HLR-A4C4」と、接点モデルの「HLR-C1」

LoRa無線機は複数モデルをラインナップ。(左から)多機能4点モデルの「HLR-A4C4」と、接点モデルの「HLR-C1」

 LoRa無線機の標準価格は、一番高い多機能4点モデルでも6万円。これに親機となるIoTゲートウェイ(Webサーバー・モニタリングソフト付きで17万円)を導入するだけで、簡単に温湿度計や電力計、圧力計、機器の異常信号や運転状況などの情報を収集し、事務所に設置されたパソコンでそれらの情報をモニタリングできる仕組みを構築できる。IoTゲートウェイには、最大50台のLoRa無線機が接続可能である。

 このようなメリットを持つLoRa無線機だが、「高速でのデータ収集・見える化には向きません」と坂口氏は説明する。子機であるLoRa無線機から親機であるIoTゲートウェイへの通信には5〜10秒程度かかり、子機の台数が増えれば増えるほど、情報を取得するのに時間がかかるためだ。1台の通信間隔が10秒と仮定すると、5台だと約1分、50台だと約10分かかることになる。

IoTゲートウェイの「HLR-GW」

IoTゲートウェイの「HLR-GW」

 LoRa無線機は、電力監視、工場設備の予知保全や省力化、品質管理などでの活躍が期待できる(図表2)。電力監視であれば、電力マルチ変換器TWPMを各機器に取り付け、RS-485通信でLoRa無線機に接続。LoRa無線でIoTゲートウェイにデータを送信し、IoTゲートウェイをEthernetでPCと接続すれば、電力量データのモニタリングが現場に行かずとも、事務所のPCで行えるようになる。(図表2:「電力計測点を集約し、効率よく遠隔監視!」の事例を参照)

 また、最近では、設備の状態や異常を事務所に通知する仕組みへのニーズが増えており、これにもLoRa無線機が活用できると坂口氏は語る。

 例えば工場の原料タンクの残量が閾値を下回ると、事務所などの離れた場所のランプを点灯させ、早急な原料補充ができる仕組みや、工場の設備の異常を事務所に通知し、早急な対応を促す仕組みなどだ。「LoRa無線機を2台導入するだけで、こうした省力化の仕組みを簡単に構築できます」と坂口氏は強調する。(図表2:「簡単お知らせシステムを後付けで構築!」の事例を参照)

図表2 LoRa無線機の使用例

電力計測点を集約し、効率よく遠隔監視!
複数の接点状態を効率よく遠隔監視!
簡単お知らせシステムを後付けで構築!
分散している計測点を最適な構成で監視!
画像をクリックして拡大

警報アラートをGmailで知らせる仕組みも提供


 今年4月には2つの新機能の追加を予定している。1つが警報アラートをメールでお知らせする機能だ。「IoTゲートウェイ側で設定した閾値を超えると、任意のアドレスにメールを送信する機能です。この機能により、どこでも警報に気付くことができるので、より素早い対応が可能になります」と野村氏。

 もう1つはUSBメモリへのデータ書き出し機能だ。IoTゲートウェイにUSBメモリを挿すと、CSV形式で保存されたデータを取得できる。つまり、PCとIoTゲートウェイを接続せずとも、取得したデータの確認ができるようになる。

 「次はリモートアクセス機能の提供を予定しています。そして、最終的にはLoRaWANを採用し、クラウド化することで、データをスマートフォンなどから、どこでもモニタリングできるシステムを構築したいと考えています。どのようなサービス体系にしていくかを現在検討中です」と野村氏は語る。

 建物内はもちろん、人が立ち入れない場所や有線にできない場所、有線にするとコストがかかるシーンなどで活躍が期待されるLoRa無線機。

 「IoTは導入のハードルが高い、うまく活用できるか分からない、とお考えであれば一歩踏み出すツールとして、当社のLoRa無線機を使ってみてほしい。最初から大掛かりなシステム構築となるとリスクも大きいので、ぜひIoTのお試し版として導入してみてほしいです」と坂口氏。

 ハカルプラスのLoRa無線機なら、様々な機器の見える化を簡単に後付けでも構築できる。さあ、LoRa無線機でIoT化の第一歩を踏み出そう。

page top
お問い合わせ先
ハカルプラス株式会社
E-mail:keisoku@hakaru.jp
URL:https://hakaru.jp/measurement/mproducts/m_lora