日商エレクトロニクス ハイブリッドWAN「Viptela」 もう「時期尚早」とは言ってられない! 注目集めるSD-WANの導入検証が急増中

本社・拠点をつなぐWANのコストを最適化し、柔軟かつ低負荷な運用を実現するSD-WAN。日本国内では提供が始まったばかりで商用導入は“時期尚早”と見る企業ユーザーも少なくなかったが、実態は違う。日商エレクトロニクスが販売する「Viptela」の導入に向けて検証を始める企業が続々と表れている。

 拠点の増減や帯域需要の変化に応じてWANを柔軟に変更したい──。「SD-WAN」は、ネットワーク管理者のそんな望みを叶えるソリューションだ。本社や支社等に専用装置を設置するだけで、その間を自動的にIPsecで接続し、専用線やIP-VPN、インターネット等をまたいだオーバーレイ型のVPN網を構築するものである。コントローラから集中管理が可能で、GUI画面上で設定が行えるため高度な知識も不要だ。

 このSD-WANの代表的存在が、日商エレクトロニクスが販売するハイブリッドWAN「Viptela」だ。北米ではすでに数千拠点を展開する大企業にも採用されている。ただし、日本ではこれまで、商用導入は時期尚早と見るユーザーが大半だった。

 だが、2016年に入って早くも状況は変わってきている。「流通・小売、運輸、アパレル、商社など次々と導入に向けた検証が始まっている」と話すのは、日商エレクトロニクス・マーケティング本部の真木吉人氏だ。業種も多様なら「拠点数が数十の企業から千を超えるお客様まで」とさまざまな規模の企業がViptelaを試し始めている。

 そうした企業はViptelaをどのように使おうとしているのか。ナマの声から見えてきたその魅力を探ってみよう。

技術者要らずで拠点網を迅速展開 低コストに帯域増強も可能に!


 ユーザー企業の関心が最も高いViptelaの機能がゼロタッチプロビジョニング(ZTP)だ。「vEdge」と呼ぶ専用装置を拠点に設置してネットワークにつなぐだけで、予め用意された設定情報を自動的に読み込みVPNを構築する機能である。例えば流通・小売業なら、店舗にvEdgeを送り、店長がインターネットに接続するだけでよい。

 まさに“ゼロタッチ”で認証・設定が行われるため、技術者が現地作業する必要がなく、稼働後もクラウドで提供される「Viptela Cloud」から各拠点のvEdgeを一元管理できる。どの企業でもIT技術者は不足しがちだが、Viptelaならその問題を解決し、迅速に拠点の増減やWANの変更に対応できるのだ。多くの企業が真っ先にこのZTPとセンター管理の効果を確かめているようだ。

vEdgeは、最大1GEの「vEdge1000」(右上)と最大10GEの「vEdge2000」(下)のほか、新たに最大100MEの小規模拠点向け「vEdge100b」(左)が加わり3機種となった

vEdgeは、最大1GEの「vEdge1000」(右上)と最大10GEの「vEdge2000」(下)のほか、新たに最大100MEの小規模拠点向け「vEdge100b」(左)が加わり3機種となった

 次のポイントは、回線の自動切替機能だ。Viptelaは、vEdge設置拠点を複数種の回線をまたがってメッシュ型で接続する。そのため、通信経路が複数でき、かつそれらを常にアクティブに利用することも可能だ。ある回線に障害が発生したり、帯域が逼迫した場合には、その状態を自動判別して別の回線・経路に切り替える動作も行う。これにより、インターネットを利用する場合でも安定性が向上し、かつ運用負荷の削減にもつながるのだ。

 そして3つ目が、DPIによるアプリケーション可視化機能である。トラフィックを解析して、各拠点のアプリ利用状況がセンター側で把握できる。セキュリティリスクの増大につながるようなアプリの利用を防止できるほか、例えば、広帯域を必要とするビデオ会議はインターネットに振り分け、業務アプリを用いるIP-VPNの帯域逼迫を防ぐといった柔軟な対応も可能になる。エンジニアリング本部の中島弘一氏は「安価なインターネットをうまく使って帯域増強しようという目的からViptelaを検証するお客様も出てきている」と話す。

 こうした効果はいずれも、ネットワーク管理者が長年苦労してきた課題に直接的に応えるものばかりだ。この必要性の高さこそが、先進的なソリューションでありながらも企業がViptelaの導入に積極的に動いている理由と言えるだろう。

page top
お問い合わせ先
日商エレクトロニクス株式会社
マーケティング本部 第一マーケティング部
TEL:03-6272-5640
製品ページはこちら
お問合せはこちら