エルモ社 クラウドカメラ QBiC CLOUD「CC-1」「CP-1S/CP-1W」 録画映像をセキュアにクラウド保存 IoTによる新ビジネスの創出に期待

多発する自然災害や情報セキュリティに対する意識の高まりを受けて、重要データをクラウドに保存しようとする企業が増えている。そうしたなか、エルモ社はクラウド型監視システム「QBiC CLOUD」シリーズを新たに立ち上げた。IT企業のプラットフォームやセンサーメーカーとの連携で監視にとどまらない新たなビジネスを生み出そうとしている。
林数馬氏

代表取締役社長
林数馬氏

 学校向けの書画カメラやオフィス向けのAVソリューション、セキュリティカメラで知られるエルモ社は、1921年に創業し95年の歴史を持つ老舗光学機器メーカー。主力事業の1つであるセキュリティカメラもアナログカメラとビデオレコーダーの時代から手掛けており、ネットワークカメラについては国内でいち早く参入した。現在は、アナログ/HD-SDI/ネットワークカメラ、レンズ、レコーダーと幅広く展開する。HD-SDI・IP、クラウドの全ラインナップできることも特徴だ。

 エルモ社は2015年5月、セキュリティカメラの新シリーズとしてクラウド監視カメラシステム「QBiC CLOUD CC-1」を発売した。

 ホームセキュリティ用途のCC-1は小型・軽量で、据置や天井、壁付けなど自由自在にレイアウトできる。IPX4相当の防水性能により、ガレージなど屋外に設置することも可能だ。水平画角140度、対角170度の広角レンズにより1台のカメラで広範囲をカバーするうえ、映像をWi-Fiで高速伝送するので、飲食店をはじめとする小規模店舗での導入も進んでいるという。

 CC-1に続き、8月には業務用の「QBiC CLOUD CP-1S」「QBiC CLOUD CP-1W」も発売された。

 CP-1S/CP-1Wは、CC-1の広角・高画質に加えて、IP66相当の防塵・防水性能、-20度から80度の動作温度と厳しい環境下でも使用できる耐環境性能を備える。このため、オフィスのほか賃貸マンションや物流倉庫の引き合いが多いという。

「QBiC CLOUD CC-1」 「QBiC CLOUD CP-1S/CP-1W」

ホームセキュリティ用途の「QBiC CLOUD CC-1」は、小規模店舗での導入も進んでいる

「QBiC CLOUD CP-1S/CP-1W」は、耐環境性能により厳しい環境下でも利用できる

ニーズ高まるデータのクラウド保存 潜在ニーズから顕在化へ!


 QBiC CLOUDは、カメラ本体と合わせてクラウド録画サービスに対応し、映像をクラウド上に保存するので、レコーダーや専用サーバーの設置が不要で、レコーダーやストレージの増設・バージョンアップにも簡単に対応する。

 「多くの企業が情報セキュリティ対策やBCP対策の観点から、重要データをローカルやクライアントではなくクラウドに保存することを実施もしくは検討し始めています」とエルモ社代表取締役社長の林数馬氏は指摘する。昨今、大規模な自然災害が多発していることも、この流れに拍車をかけている。ITの発展が監視カメラにも必ず反映されることから、エルモ社では監視カメラのデータもクラウド保存の潜在ニーズが確実に顕在化すると見る。

図表 クラウド録画サービスのイメージ

図表 クラウド録画サービスのイメージ

 IoT(Internet of Things)が注目されているが、入退室管理や動線管理、火災検知など幅広い用途に活用できる。「今後はエルモカメラをHuBとして他社センサーメーカー様の機器をクラウドシステムに連動させたり、また他企業様のクラウドプラットフォームにエルモカメラを提供する考えを持っています。ハードメーカー様やソフト会社様からの問い合わせにも柔軟に対応します」と林社長はアピールする。

 エルモ社ではQBiC CLOUDの監視システムとさまざまなセンサーやソフトウェアとの連動を進めるとともに、販売店を募集し、ビジネスの創出を始めている。

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お問い合わせ先
株式会社エルモ社
マーケティング本部 開発営業部
TEL:052-811-5241
URL:http://www.elmo.co.jp/