企業ネットワーク最前線

【LPWAフェスタ】Sigfox、LoRaWANは離陸フェーズに 関心集めた“日本発”の新LPWA規格

文◎藤井宏治(IT通信ジャーナリスト) 2017.10.06

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

SigfoxやLoRaWANのビジネスの本格化や新たな技術規格の登場で、注目を集めるLPWA。その技術、製品・ソリューションが一堂に会す専門イベント「LPWAフェスタ2017」が開催された。LPWAの新たな動きをレポートする。

BluetoothとLoRaWANとの連携も技術・ビジネスセミナーで多くのセッション数が設けられたのが、LoRaWANの具体的なビジネス展開をテーマとする講演である。

推進団体のLoRa Allianceの中心メンバーの1社であるセムテックのセッションでは、まずLoRa Allianceの会員が500社を超え、42以上のオペレータがサービスを展開するなど、LoRaWANの普及がさらに大きな広がり見せていることが報告された。続いて、従来の「クラスA」仕様に加えて、基地局側の要求で「下り」の通信を可能にする「クラスB」、消費電力は増えるが下りの通信機能をさらに強化した「クラスC」などの新たな技術仕様が紹介された。

また、LoRaWANの導入形態には、①サービス事業者、自治体の通信サービスを利用する方法、②ベンダーのLoRa構築サービスを利用して自営網を構築する方法に加えて、③小規模なシステムであればキットやオープンソースのネットワークサーバーを活用して、ユーザーが自ら構築する方法もあるとし、LoRaWAN構築のための知識を得る機会などが紹介された。デバイス開発を手がけるBraveridgeのセッションでは、LPWA規格の概要が解説され「LoRaWANのシステム構築は難しくない」点が強調された。

ネットワークサーバーを手がけるActilityのセッションでは、LoRaWAN活用の最近のトレンドの1つとして位置情報を活用するユースケースが紹介された。GPSが使えないインドア環境で車椅子などの管理を行うためにBluetoothのビーコンとLoRaWANを組み合わせて活用するというもので、誤差2.5mの精度でのトラッキングが可能だという。

通信速度の制約が大きいLoRaWANでは、FOTAは実現しにくいといわれるが、Actilityではファームウェア全体ではなく修正に必要な所だけをデバイスに送り、更新を行うことで、FOTAを可能にするソリューションの提供を計画しているという。

シスコシステムズのセッションではLoRaWAN基地局からの電波を利用してセンサーにGPSを搭載しなくても20mから200mの精度での位置把握を可能にする「Geo-Location」が取り上げられた。

「Geo-Location」に対応するシスコのLoRaWANゲートウェイ装置
「Geo-Location」に対応するシスコのLoRaWANゲートウェイ装置

 
ACCESSのセッションでは、同社が開発したBluetooth搭載のLoRaWANデバイス「Human Tracker」を利用する位置情報ソリューションが紹介された。このデバイスにはGPSも搭載されており、屋内外で高精度の位置情報を把握できる。

ACCESSが展開するBluetooth搭載のLoRaWANデバイス「Human Tracker」
ACCESSが展開するBluetooth搭載のLoRaWANデバイス「Human Tracker」

 

ACCESSではHuman Trackerの活用法として、搭載されたBluetoothの機能を利用して、ヘルスメータや環境センサーなどのデバイスを収容し、LoRaWAN経由でクラウドに接続するデータブリッジとして利用することも計画しているという。エヌエスティ・グローバリストのブースでは、Bluetoothを搭載した多数のセンサーデバイスのデータを集約してLoRaWANネットワークに接続するコンバーターユニット「SpreadRouter-BLE」が展示されていた。今後、近距離無線とLPWAを組み合わせたデバイスの展開が広がりそうだ。

LoRaWANでは多彩なプレイヤーが自社のニーズに合わせたデバイスの開発に乗り出すことになると見られている。こうした動きを見据えてRedwoodCommのブースでは、世界初となるLoRa対応デバイステスター「RWC5020A」が出展されていた。東陽テクニカのブースでは同社が8月にスタートさせたLoRaWANの認証試験サービスがアピールされた。

マクニカネットワークスのブースでは、PoC向けソリューションとともに、海外で利用されているプッシュスイッチやセンサーなどの多様なLoRaWANデバイスが展示され、来場者の関心を集めた。

LoRaWANに対応したセンサーやスイッチデバイス(マクニカネットワークスブース)
LoRaWANに対応したセンサーやスイッチデバイス(マクニカネットワークスブース) 

スペシャルトピックスPR

casb1804
kccs1805
watchguard1805

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】NETWORK SHIFT
         DX時代の新しいネットワーク戦略とは?
●ネットワーク仮想化最前線/●AI時代のネットワーク運用/●AWSに学ぶネットワーク構築/●SD-WANの現在地/●キャリア・OTTで進むネットワークのオープン化/●ISDN&PHSの移行戦略

◆[インタビュー] OKI 坪井正志常務「社会インフラ×IoTに確信」 ◆大量接続と低遅延を両立の「次期5G NR」 ◆NTT、B2B2Xの世界展開へ

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

moconavi今いる場所がオフィスになる!
moconaviで安全なモバイルワーク

場所を問わない新しい働き方の実現には、ICT環境の整備も不可欠だ。

サンテレホンサンテレホンがICT総合展示会
ビジネス伸ばす製品群が一堂に

東京ドームシティ・プリズムホールで7月18・19日開催!

インテル5Gをエンドツーエンドでカバー
新たな価値創出を目指すインテル

インテルは強みの仮想化技術で5G時代のネットワーク構築に貢献する。

コマーチキャリア向けOSS/BSSに強み
自動化やe-ヘルスで社会課題解決

自動化やe-ヘルスで多くの実績を持つコマーチが日本市場に参入した。

ブロードメディア・テクノロジーズ小森コーポレーションが
Aryakaで日中間通信を安定化!

日系企業の中国ビジネスに立ちはだかるのが通信環境の問題だ。

IIJグローバルソリューションズ日中間ネットワークの安定運用へ
VPN規制を乗り切る解決策提供

安定的な越境通信を実現するには何が必要か?

NTTコミュニケーションズIoTビジネスの種まきから結実まで
NTT Comの「次の一手」とは

自社発行型eSIMでの新サービス提供に期待!

SAS Institute Japanデータ分析の老舗、SASが提案するIoT時代のデータ活用

IoTのはじめの一歩を踏み出す前に考えるべきポイントは?

SigfoxSigfoxが開始1年で100万回線!
いよいよ花開くIoTビジネス

LPWAの代表格「Sigfox」の最新動向と活用事例を徹底レポート!

WatchGuard Wi-Fi Cloud不正APを自動遮断するWIPS搭載!
ソーシャルWi-Fiで販促支援も

セキュアな無線LAN環境を実現できる「WatchGuard Wi-Fi Cloud」

無線LAN構築・運用のポイントをSCSKが語る

無線LANの大きなトレンドとなっている「クラウドWi-Fi」で課題解決!

ジェイピー・セキュア導入実績100万サイト以上の
国産WAF「SiteGuard」

業界最速レベルで防御機能を提供するジェイピー・セキュアのWAF製品

ライムライト・ネットワークスクラウド型WAFでWebサイトを保護

ライムライトなら、自社のCDNやDDoS対策との多層防御でオリジンサーバーを攻撃から防御できる。

Office 365ユーザは使わなきゃ損
Teamsでチームワークが劇的に!

Office 365の新ツール「Teams」を使い始める企業が続出している。

アクセスランキング

tc1807_a
wsd_iot_ngn
compass

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます