自律走行型ロボットで働き方改革――Wi-Fiでエレベーターを呼び、電話もかける!

品川プリンスホテルが自律走行型ロボットを国内で初導入する。無線通信でエレベーターや内線電話と連携できるのが特徴で、販売を手がけるNECネッツエスアイは人手不足に悩む他業種への展開も狙う。

宿泊客がオーダーした飲み物をロボットがフロントで受け取り、客室まで届ける――。

そんなサービスが、カリフォルニアのCrowne Plaza San Jose、ロサンゼルスのMarriott LAX Airportといった北米の高級ホテルで行われている。採用されているのは米Savioke社の自律走行型ロボット「Relay」だ。これまで約50台が導入され、配達実績は計15万回。成功率は99.3%と高い。

Relayのホテルでの利用イメージ
Relayのホテルでの利用イメージ

Relayは内部に保存したマップ情報とレーダー/センサーを駆使して、人や障害物を避けながら走行する。スタッフが客室番号を指定して注文の品をロボット内のスペースに入れれば、あとはRelayにおまかせだ。

Relay
配達先の指定などは前面のパネルから可能(左)。届け物はロボット内に入れる

特徴的なのは、Wi-FiやLTEの無線通信によって他システムとの連携が可能な点だ。自らエレベーターを呼んで乗り込み、目的の客室前に着くと内線電話をかけて宿泊客に到着を知らせる。ドアが開くと、それをセンサーで察知してフタを開け、商品を提供。仕事が終わると充電ドックに帰り、次のオーダーを待つ。

稼働実績はホテルだけではない。

サンフランシスコの高級マンションでは、ロビーに届いた宅配品等を各戸まで搬送。電子機器の修理センターでは、Relayが部品や修理品の受け渡しを担っている。高級商品を扱う店舗では、バックヤードから来店客の前まで商品を搬送するのに用いられている。搬送という単純作業をRelayに代替させることで業務負荷の軽減、人手不足の解消につなげている。

月刊テレコミュニケーション2017年9月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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