<特集>動くIoTNTT Comが開発する「動くIoT」向け新機能 ネットワークエッジの進化支える

コネクテッドカーや自走ロボット等の普及には、動くIoT機器と連動して様々な処理を担うMECにも進化が求められる。docomo MECへの実装を目指して、NTT Comが開発している新機能とは。

(左から)NTTコミュニケーションズ ビジネスソリューション本部 スマートワールドビジネス部 スマートモビリティ推進室 担当課長の舟越慎典氏、吉富文香氏、同主査の岡原昌之氏、担当課長の石野亮氏

(左から)NTTコミュニケーションズ ビジネスソリューション本部 スマートワールドビジネス部
スマートモビリティ推進室 担当課長の舟越慎典氏、吉富文香氏、同主査の岡原昌之氏、担当課長の石野亮氏

移動するIoT 機器を社会に広く普及させるには、ネットワークにも新たな機能が求められる。そんな発想から「ネットワークエッジ」の新技術開発に取り組んでいるのがNTTコミュニケーションズ(NTT Com)だ。

動くIoTとエッジの接続といえば通信の低遅延化が直ちに連想されるが、問題はそれだけではない。スマートモビリティ推進室の吉富文香氏は「接続するデバイス数とデータ量は膨大になる。その上で、リアルタイムに指示を出すための低レイテンシー通信が求められる」と話す。

例えば、コネクテッドカーからはセンサー情報や位置情報、搭載されているカメラの映像など様々なデータが得られる。その大量のデータを効率的に伝送・処理するには、データの蓄積・処理機能をクラウドに集約するのではなく、複数のエッジに分散させるのが有効だ(図表1)。

図表1 ネットワークエッジアーキテクチャの機能配置、処理のイメージ

図表1 ネットワークエッジアーキテクチャの機能配置、処理のイメージ

加えて、動くIoTを使いこなすには、一般的なIoT 機器とは異なる特性も考慮しなければならない。

環境センサーや工作機器、医療機器等は場所が固定されていて常に稼働している。対して、クルマやドローン等は起動していない時間が長く、動作中に山中やトンネル内で通信が途絶することがある。これを前提に、クラウドやエッジと連携する仕組みが必要だ。また、広域移動する場合は、接続するエッジ拠点を切り替え、円滑にデータを連携しなければならない。

こうしたことを念頭に、NTT Comでは「動くIoT」向けに3つのエッジ機能を開発(図表2)。「docomo MEC」と連携し、MECサービスと組み合わせた提供を目指している。また、Wi-Fi経由で接続するエッジコンピューティング基盤や、他事業者のMECでも利用できるよう、機能ごとにアプリケーションとして提供する形態も検討している。

図表2 NTTコミュニケーションズが開発した「移動するIoT機器」向けネットワークエッジ機能

図表2 NTTコミュニケーションズが開発した「移動するIoT機器」向けネットワークエッジ機能

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