運輸安全・物流DX EXPO 2023テレビ局が安全運転アプリを開発 仙台放送の狙いとは

フジテレビ系のローカル局・仙台放送が「運輸安全・物流DX EXPO 2023」に出展。“脳トレ”を通じて運転技能を向上させるサービスだ。テレビ局がこうした新規事業に取り組む狙いとは。

「ワイヤレスジャパン × WTP 2023」併催の「運輸安全・物流DX EXPO 2023」には、幅広い業種・業態の企業が、運輸・物流業界のDXに貢献するソリューションを出展している。

その中でも、テレビ局の出展は異色中の異色だ。宮城県を放送エリアとするフジテレビ系のローカル局・仙台放送は、ドライバー向けの脳のトレーニングサービス「BTOC(ビートック)」を出展し、注目を集めている。

仙台放送ブース

仙台放送ブース

BTOCは「運動技能向上トレーニングAI版」を中心とするサービスで、スマホアプリの形で利用する。主に業務として車を運転する必要のある法人に向けて提供し、ドライバーが「クルクルヒョーシキ」「アブナイドーロ」「ストップコーサテン」「シソクエザン」といったトレーニングメニューをプレイすることで、運転技能、認知機能、心理状態を高められるという。各プレイに要する時間は1回1分間なので、業務の合間に気軽に利用できる。プレイ成績はカレンダー形式で記録され、ユーザーのモチベーション向上を図る。

約20年の“脳トレ”の取り組みから生まれたサービス

このサービスの監修を務めているのが、“脳トレ”で著名な東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太氏。仙台放送 ニュービジネス開発局 ニュービジネス事業部 プロデューサーの梅森辰一郎氏によれば、川島氏と仙台放送との取り組みは約20年の歴史があり、「川島隆太教授のテレビいきいき脳体操」を2004年から放送しているという。当初は認知症対策を目的としていたが、2018年から交通安全対策も加わり、これを通じて社会貢献を行う機運が高まったとのことだ。

「BTOC」の活用シーン。なお、資料の表示にはLG製の透過型有機ELサイネージを使用している

「BTOC」の活用シーン。なお、資料の表示にはLG製の透過型有機ELサイネージを使用している

BTOCは顧客によるソフトウェア開発は不要で、最短1週間で導入できる。宮城県の交通事業者や物流事業者を中心に採用が進んでいるが、今回の出展を通じさらに拡大していきたいという。従業員の安全運転管理に限らず、例えば既存のサービスと連携し、運転や脳の健康に関心の高い会員向けに提供するといった活用を提案している。

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