ワイヤレスジャパン×WTP 2023キーサイト、IoT向け5G規格RedCapに対応した基地局エミュレータを国内初展示

疑似的な基地局で端末の動作検証などを行う基地局エミュレータなどを提供するキーサイト・テクノロジー。同社のブースの目玉が、RedCapに対応した基地局エミュレータ「E7515R UXM 5G」だ。今年2月に発表され、国内では初めての展示となる。

キーサイト・テクノロジーのブースでは、RedCap(参考記事:LPWAっぽい5G新規格「RedCap」 高度IoT向けの軽量版NRが登場|BUSINESS NETWORK)に対応した基地局エミュレータ「E7515R UXM 5G」を展示している。

「E7515R UXM 5G」は、PCなど外付けのディスプレイと接続して利用する

「E7515R UXM 5G」は、PCなど外付けのディスプレイに接続して利用する

RedCapは、3GPP Release17で策定された5Gの新規格。5G NRのスケールメリットを享受しつつ、少ない5G NR機能を活用し、機器やコスト、消費電力の最適なバランスを実現するユーザー機器を構築することで、従来の5Gでは不可能だったIoTなどのユースケースを実現する。

E7515Rは、フルスペックの5Gデバイスをテストするための基地局エミュレータ「E7515B UXM 5G」と同じハードウェアアーキテクチャ上に構築され、E7515Bで実績のあるソフトウェアを採用しつつ、余分な機能を削減しRedCapに最適化している。これにより、E7515Bと比べて約半分のコストで、RedCap対応端末のRF試験やプロトコル試験、スループットや音声、バッテリーなどの機能試験を行うことが可能だ。

「RedCapでIoTに新たに参入する中小企業なども導入しやすくなる」とキーサイト・テクノロジー ソリューションエンジニアリング本部 5Gソリューション・エンジニアの宮下一馬氏は話す。

RedCapで想定されるユースケースの1つが、スマートウォッチだ。

従来のスマートウォッチはバッテリー駆動時間に課題があるが、RedCapでより低消費電力でバッテリーの持ちを長くすることが可能になるという。

また、ネットワークカメラも有望なユースケースだ。「RedCapで無線化することで、例えば電車の各車両にカメラを設置し、低コストでリアルタイムな遠隔監視が可能になるだろう」と宮下氏は予想する。

E7515Rは、NB-IoTやLTE-M、LTE Cat-1bisといったセルラーIoTもサポートしている。RedCapに対応した端末や基地局が普及するまでの間、これらの規格と併用するといった使い方も可能だという。

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