ワイヤレスジャパン×WTP 2023マルチホップで複数センサーデータの収集に強みを発揮、Wi-SUNアライアンス

920MHz帯を使用するWi-SUNは、日本初のIoT無線規格。Wi-SUNの推進組織であるWi-SUNアライアンスのブースでは、マルチホップを活かしたIoTセンサーゲートウェイなどメンバー企業がWi-SUN対応製品を紹介している。

2012年に立ち上がったWi-SUNアライアンスのメンバー企業は年々増えており、現在は300社を超える(参考記事:スマート農業やビル監視など用途拡大! 普及が加速するWi-SUNの最新動向を紹介|BUSINESS NETWORK)。「ワイヤレスジャパン×WTP 2023」には、その一部の企業が出展しており、Wi-SUNの最新動向を把握することができる。

Digital Design Lab(D.D.L)のブースには、Wi-SUNモジュールが展示されている。

Wi-SUN対応モジュール「D15-0013」(左)と「D19-0003」

Wi-SUN対応モジュール「D15-0013」(左)と「D19-0003」

「D15-0013」は、スマートメーターやHEMSと家電製品などを連携させるWi-SUN HANおよびHANを拡張した最新規格Wi-SUN Enhanced HANに対応し、3km以内の中距離通信向けだ。「D19-0003」は、スマートシティやスマートユーティリティネットワークなどに使われるWi-SUN FANに対応し、20km以内の長距離通信に適する。

いずれもルネサスのSub-GHz Wi-SUNプロトコルスタックを内蔵し、専用シリアルコマンドの実装によりモジュール間通信を簡単に実現することができる。

D.D.Lは、「e-DISP・Z(イーディスプ・ズィー)」も展示している。

4.3インチディスプレイと有線/無線LANおよびLTE通信モジュールを標準搭載した親機と、複数のセンサーを接続できる子機をパッケージ化したものだ。

「e-DISP・Z」は実際に試すこともできる

「e-DISP・Z」は実際に試すこともできる

子機のセンサーで取得したデータを近距離無線通信モジュールで親機に送信し、親機の画面上でモニタリングすることができる。この近距離無線通信にWi-SUNを活用するユースケースとして、店舗の冷蔵・冷凍庫の温度監視やオフィスの温度監視・在室管理などがある。
温度監視や在室管理にはLoRaWANが使われるケースもあるが、Wi-SUNの方がより多くのデータを送信できるという。

京都大学と日新システムズのブースでは、IoTセンサーゲートウェイ「SQU-Air(スクエア―)」を展示している。

親機を含め最大17台でメッシュネットワークを構築できる

親機を含め最大17台でメッシュネットワークを構築できる

Wi-SUN FAN 1.0を搭載し、通信速度300kbpsに対応する。1台で複数のセンサーデータを収集でき、最大16台のビーコンと最大4チャネルのアナログ値(0-20mAまたは0-5V)を同時収集することが可能だ。Wi-SUN FANの活用により、親機を含め最大17台でメッシュネットワークを構築できるほか、配線工事や通信費用は不要となっている。

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