日欧つなぐ初の北極海ケーブル構築へ、アルテリア出資のFNFがルート調査開始

アルテリア・ネットワークスは2023年4月11日、同社が出資するFar North Fiber Inc.において推進されている北極海ケーブル事業(Far North Fiber事業、以下:FNF事業)がケーブルルート調査を開始したことを発表した。なお、Far North Fiber Inc.には、フィンランドのCinia Ltd、アラスカのFar North Digital,LLCも出資している。

FNF事業は、日本から北極海を経由して欧州と結ぶ北極海ケーブルシステムを構築するもので、欧州連合(EU)のConnecting Europe Facility(CEF Digital)の資金提供を受けている。

Far North Fiberケーブルのルートマップ

Far North Fiberケーブルのルートマップ

日本、米国アラスカ州、ノルウェー、アイルランドへの陸揚げが計画されており、また、将来的に太平洋、北極海、大西洋で分岐接続できるように、ルート上にいくつかの分岐ユニットを設計。全長約1万5000kmの海底ケーブルシステムであり、2026年末までにサービスの準備を整える見通しだ。

日本と欧州を結ぶ既存ルートに比べて、北極海ルートは距離が短いため、高速かつ低遅延な通信が可能になると期待されている。

アルテリアはケーブルルート調査について、海洋調査とともに同プロジェクトの重要な構成要素であるとしており、本調査の結果は、安全性、信頼性、文化・環境要因、経済性の観点から、FNF事業の最適ルートを決定するために使用される。

ケーブルルート調査は海底ケーブルシステムの設計と構築のパートナーとして選ばれているAlcatel Submarine Networksの協力を得て実施。2023年に完了する見通しで、同年中に海洋調査が開始される予定だ。

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