NTT Com、ローカル5GにおけるRANスライシング技術によるE2EのQoS制御に成功

NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は2023年3月30日、ローカル5Gにおいて無線区間(以下、RAN)でのスライシング技術の検証に国内で初めて成功したと発表した。また、RANを含む5Gネットワーク(以下、5G NW)からWANまでのエンド・ツー・エンド(以下、E2E)スライシング検証(参考記事:NTTコム、Sub6帯・SA方式のローカル5G提供に向けた実証実験を開始|BUSINESS NETWORK)を実施し、異なるNW要件が必要なIoT端末を複数台接続し、QoS制御が可能なことを確認した。

 

E2EスライシングとQoS制御を実現

RANスライシング技術は、論理分割とQoS制御の2つの技術要素から構成される。同技術を使用しない場合、同一無線エリアに材検する端末ですべての無線リソースをシェアするため、本来優先させるべき映像伝送などの通信が他の通信に圧迫され、遅延やデータ欠落が発生することがある。

こうした課題に対し、同技術の適用により、論理的に通信特性ごとに無線リソースを分割することで通信品質を確保し、さらにはその分割された無線リソース内でQoS制御を行うことで、細やかな制御が可能となる。

RANにおける論理分割とQoS制御

RANにおいて通信品質の制御が可能となったとしても、実際の通信が最終的にMECなどまで伝送されていく過程で遅延やデータ欠落が発生しては意味がない。NTT Comではこれまでに5Gネットワークにおいて、5GコアやWANなどRAN以外のスライシング技術に対しても検証してきた。このたび、RANスライシングが実現できたことで、NTT Comが得意とするWANにおけるトラフィック制御と連携し、E2EスライシングとQoS制御が可能になったという。

RANスライシング技術によるE2E QoS制御

今後は、同技術の検証環境を共創環境として提供し、パートナー企業との具体的なアプリケーション検証、実用性の評価を実施する。さらに、これらQoS制御をオーケストレータにより、IoT端末の利用状況に応じて、動的にコントロールすることで、ネットワークリソースを効果的に活用する技術開発も進めていくとしている。

 

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