日立とパナソニックが生体認証の世界展開で協業、2030年2.2兆円市場を狙う

日立製作所とパナソニック コネクトは2023年2月27日、生体認証のグローバルな展開・加速に向けた協業を開始すると発表した。

生体情報を暗号化する日立の特許技術を活用した公開型生体認証基盤PBI(Public Biometric Infrastructure)と、NIST(米国国立標準技術研究所)の顔認証ベンチマークテスト(NIST FRVT 1:1)において世界1位の評価を得たパナソニック コネクトの顔認証技術を融合。安心・安全かつ快適な生体認証をさらに追求した新サービスの創出に向けて、取り組みを推進するとしている。

協業のイメージ

協業のイメージ

非接触・ハンズフリーで運用が可能な顔認証は、さまざまな産業分野で需要が急拡大している。パナソニック コネクトの調べでは、2030年に世界市場規模は2.2兆円に上ると見込まれるが、一方で生体情報の管理がボトルネックとなり、導入・活用・普及には高い信頼性の確保が必要不可欠だ。

日立は生体情報を復元不可能な形に暗号化する独自技術PBIを有し、多様な利用シーンや運用形態に対応し、指静脈や顔、虹彩などの認証モーダルや認証端末を問わず一括管理・運用が可能な「生体認証統合基盤サービス」を提供している。

パナソニック コネクトは、顔認証技術において2つの顔画像が同一人物か否かを判定する1:1認証方式で世界1位の評価を獲得。今回の協業により、両社の技術を組み合わせることで高信頼で快適な顔認証を実現し、課題を解決するとしている。

具体的には、パナソニック コネクトの顔認証によって得られた顔の特徴を抽出し、日立のPBIにより顔情報を復元できない形に変換、保管・照合するという一連の流れを開発・実装。買い物、エンタメや医療など様々な分野でのユースケースの開発と実証に取り組む。

実証ユースケースのイメージ

実証ユースケースのイメージ

2023年春から、利用シーンとして旅行を想定し、全国規模で展開する小売店舗において来店時のスマートなポイント付与を実現する「手ぶらスタンプラリー」の実証を実施する予定だ。

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