富士通、ローカル5Gを活用したデータセンターの安定稼働と運用自動化に向けた実証実験

富士通は2022年11月4日、富士通総研とともに、横浜データセンター(神奈川県横浜市)における設備点検作業にローカル5Gなどを活用し、安定稼働と運用の実用化を目指す実証実験を行うと発表した。期間は2022年12月1日から2023年3月17日まで。

今回の実証実験は、総務省「令和4年度 課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」に採択されたものだ。4Kカメラを搭載した自走ロボットが無人巡回監視することで、サーバー機器の稼働状況の異常を検知し、ローカル5Gを介してオペレーターに早期通知する仕組みを構築する。

自走ロボットによる機器の巡回監視イメージ

自走ロボットによる機器の巡回監視イメージ

また、災害時や緊急時を想定し、ローカル5Gを活用した映像・音声伝送による状況把握と復旧作業の遠隔支援の仕組みを構築し、データセンターのさらなる安定稼働と保守・復旧作業の自動化を目指す。

災害時などを想定した、復旧作業における遠隔支援のイメージ

災害時などを想定した、復旧作業における遠隔支援のイメージ

こうしたローカル5G活用モデルの創出、実装に関する調査検討に加えて、ローカル5Gの電波伝搬特性などに関する技術的検討も行う。

具体的には、天井が低く遮蔽物が多数あるサーバー室と、高電圧のケーブルが天井に敷設された電気室におけるローカル5Gのエリア構築に、DAS型アンテナ(基地局から届く電波を分配することで通信できるエリアを拡張するシステム)を活用した柔軟なエリア構築手法を確立するとともに、電波伝搬影響を実測する。

富士通では今回の実証実験の知見を活かし、横浜以外の自社のデータセンターへの実装を計画するとともに、自社の取り組み成果を他のデータセンター事業者にもソリューションとして提供することで、デジタル田園都市国家構想を支えるレジリエントな社会インフラの整備に貢献したいとしている。

 

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