SD-WAN/LAN活用術(後編)SD-LANのユースケースは4つに収斂

前編で紹介したSD-WANが、ユーザーもベンダーも使い方と効果を見極めている段階であるのに対し、SD-LANはユースケースがほぼ定まってきている。主な用途は4つある。

SDN用に多彩なホワイトボックスもう1つ、SD-LANの普及を後押しする要素にホワイトボックスがある。OS/ソフトを搭載しない低価格ハードウェアのことで、ユーザーは目的に応じたOS/ソフトを搭載することができる。データセンターネットワークでは「ホワイトボックススイッチ」の導入が始まっており、企業LAN/WANでの利用に適した製品を提供するベンダーも出てきている。

台湾FoxconnグループのCASOもその1社だ。図表のように多彩なホワイトボックス製品を揃えており、中小規模LANに適した小型SDNスイッチや無線LANアクセスポイントのほか、SD-WANのCPEとして使えるゲートウェイ装置も提供している。


図表 CASOのプロダクト・ポートフォリオ

図表 CASOのプロダクト・ポートフォリオ

同社はSDN/NFV用途でのホワイトボックス活用を広げるため、ネットワークOSの対応にも力を入れており、オープンソースOSの「Lagopus」やソフトウェアルーター「Vyatta」、IPInfusionの「OcNOS」等の動作検証も進めている。

CASO代表取締役の武田和広氏は、「OS/ソフトベンダーと協力して、SDN/NFVの普及に貢献していきたい」と話す。すでに同社製品を使って、中小企業向けSD-LANや、SD-WAN、製造業向けソリューションを開発する動きも出てきているという。

ホワイトボックスを上手く活用すれば、ネットワーク/セキュリティ関連ソフトを開発するベンダーは低コストに新たなSDNソリューションを提供できるようになる。今後は、こうした動きにも注目しておく必要がありそうだ。

月刊テレコミュニケーション2017年4月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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